2025.05.26

第1回Evo-Devo若手研究会 参加報告書 岩重日奈子(東京科学大学)

東京科学大学生命理工学院
岩重日奈子
2025 年3月11日・12日に開催された「第1回 Evo-Devo 若手研究会」に参加させていただきました。これまでいくつかの学会年会には参加したことがありましたが、研究会に参加するのは今回が初めてでした。私はもともと発生学に興味を持ち、研究室に所属して研究を始めましたが、研究を進めるうちに進化にも関心を抱くようになり、発生と進化の両面から知識を深めたいと考えるようになりました。そこで、同じ分野の学生や若手研究者の方々と密に交流できる機会を求め、本研究会への参加を決めました。

本研究会は2日間にわたり開催され、初日は講演と「World Café」が行われました。World Caféでは、自身の研究をA3サイズのポスターにまとめ、カジュアルな雰囲気の中で議論を交わしました。これまで、自分の研究に近い分野の方々と話す機会が中心でしたが、本研究会では全く異なる生物種を研究対象とする学生の方々と交流することができ、大変有意義な時間となりました。

2日目には、講演とワークショップが行われました。ワークショップでは「次の10年で Evo-Devo は何を明らかにするべきか」というテーマのもと、複数の班に分かれて議論を行いました。私の班では、「形質の新奇性と発生拘束の関係」について議論し、まず各自が考える形質の新奇性について具体例を挙げた後、発生拘束の観点を交えながら話し合いました。自身の研究について議論する機会は研究室内でもありましたが、今回のように広い視点での議論を行う機会は少なかったため、非常に刺激的な経験となりました。

今回の研究会を通じて、学生や若手研究者とのつながりを築くだけでなく、自身の研究に対する新たな課題や発展の可能性について考えるきっかけを得ることができました。本研究会を企画・運営してくださった皆様、また、ご支援くださった関係者の皆様に心より感謝申し上げます。