DGD Awards

2021

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Nagata, R. and Igaki, T.
Cell competition: Emerging mechanisms to eliminate neighbors.
DGD 60 (9), 522–530, 2018

Total citation: 11
Wiley Prize (Most downloaded)
Sakano, H.
Developmental regulation of olfactory circuit formation in mice.
DGD 62 (4) 199–213, 2020

Total download:1495
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Original Articles:
Inamori, S., Fujii, M., Satake, S., Iida, H., Teramoto, M., Sumi, T., Meno, C., Ishii, Y. and Kondoh, H.
Modeling early stages of endoderm development in epiblast stem cell aggregates with supply of extracellular matrices.
DGD 62 (4), 243–259, 2020
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Inamori & Fujiiらは、新規プロトコルを用いてマウスの原腸形成で起こる内胚葉の分化を再現するエピブラスト幹細胞の培養系を確立した。内胚葉を分化させるプロトコルについては既にいくつかの報告例があるが、著者らのプロトコルは、細胞自律的な分化を促進すること目論んでvivoの状態の再現を狙った点に独自性がある。著者らは、内胚葉マーカーであるFoxa2遺伝子にEGFPをノックインしたホモマウス初期胚から多能性を持つエピブラスト幹細胞株を樹立した。この細胞の凝集塊を浮遊培養すると、培養数日でEGFPの発現が検出された。著者らはこれを原腸形成直前に相当する状態と考えた。次に、原腸形成では内胚葉となる細胞はラミニンに富む基質に接しながら移動することを考慮して、細胞塊をマトリゲルに包埋して培養した。培養数日後、細胞塊には中心部から辺縁部に移動する まさにノード近傍の原腸形成を想起させる細胞群が現われた。著者らは、内胚葉の各分化段階に特異的なマーカー遺伝子の発現をRT-PCR、免疫染色で調べて細胞の分化状態を評価し、著者らの系が、胚体内胚葉細胞、心臓前駆細胞、原腸形成開始細胞を分化させることを明らかにして、マウス原腸形成を再現する有用な培養系であることを示した。著者らの論文は、データ、論述とも明快であり、Young Investigator Prizeに相応しい好著と考えられる。

Das, P., Salazar, J. L., Li-Kroeger, D., Yamamoto, S., Nakamura, M., Sasamura, T., Inaki, M., Masuda, W., Kitagawa, M., Yamakawa, T., and Matsuno, K.
Maternal almondex, a neurogenic gene, is required for proper subcellular Notch distribution in early Drosophila embryogenesis.
DGD 62 (1), 80–93, 2020
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almondex遺伝子(amx)は、キイロショウジョウバエにおいてNotch signalingの正の制御因子をコードする遺伝子として1980年代から知られているが、その役割や働き方について、これまでにいくつかの混乱があった。これは、従来用いられてきた2つのamx変異体の一つはフレームシフト変異体、もう一つの変異体はamx以外の遺伝子の欠失と別の遺伝子の重複も含むものであったことに起因する。Dasらは、CRISPRを用い、コード領域の欠失変異体を新規に作製してamxの役割を調べ直した。その結果、接合子遺伝子ではなく母性遺伝子として働く神経形成遺伝子であること、機能欠失により雌不妊を引き起こすこと、中外胚葉の分離に部分的に関係していることを見出し、従来の混乱を整理・解決した。さらに、発生の初期のamx機能欠失により、Notchタンパク質の細胞内分布が一過的に異常になることを見出したが、様々な実験にも関わらず最終的解明には至らなかった。しかし、著者らの研究は、amx遺伝子のNotch signaling活性化機構についての今後の詳細な研究の確固たる出発点、あるいはアルツハイマー病との関連が指摘され注目されているamxのヒト遺伝子ホモログTM2D3の研究に対しても、有用な出発点を与えるものである。Dasらによる論文をYoung Investigator Prizeに相応しい論文として推薦する。


Review Articles:
Enny, A., Flaherty, K., Mori, S., Turner, N. and Nakamura, T.
Developmental constraints on fin diversity.
DGD 62 (5), 311–325, 2020
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対ヒレや四肢形成の分子機構の解明によりこれらの基本システムが明らかとなり、最近のめざましいゲノム情報の蓄積と遺伝子操作技術革新により、進化過程の形態多様化機構や発生上の制約の実態などに迫る論文が次々と発表されている。新しく描かれようとしている像を理解するためには、比較解剖学、進化学、発生学、ゲノム学等の多領域にわたる知見の総合的な解説が必須である。著者らはまず、対ヒレの多様性について、比較解剖学と進化の観点から、基盤となる知見を披瀝し、課題を纏める。次に対ヒレの発生過程の基盤となる遺伝子ネットワークを解説し、テーマとなっている「発生上の制約に関する、種を超えた遺伝子ネットワークや組織間相互作用の保存性などについて基本的な洞察を提供する。これらの知見と、シクリッドのヒレ幅の研究および筆頭著者が所属する研究室の軟骨魚類のヒレに関するオリジナルな研究成果に基づいて、ヒレ幅多様化機構について解説し、Hox遺伝子群の発現領域の変化がヒレ幅の多様化をもたらしたという新たなコンセプトの提供を行っている。最後に、これまでの研究成果を検証し、進化過程の解読を進めるためには、鍵となる遺伝子もしくはその遺伝子発現の人為的改変による「制約の人為的開放」というアプローチが必要なのでは無いかというという、新たな領域の展開を期待させる今後の研究方針も示している。
著者が所属する研究室による最近のこの分野の進展に大きく貢献した研究成果も紹介しながら、専門外の研究者にも理解できるように、わかりやすい適切な図を駆使して綿密に構成された本レビューはたいへん価値が高く、Young Investigator Prize (DGD奨励賞)にふさわしい論文として推薦する。

Onimaru, K.
The evolutionary origin of developmental enhancers in vertebrates: Insights from non-model species.
DGD 62 (5), 326–333, 2020
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非モデル動物ゲノム情報の蓄積と、遺伝子改変技術革新がもたらした転写調節エレメントの機能解析情報に基づいて、「脊椎動物が水中から陸への移行に必要な形態的特徴に関連する発生エンハンサーをいつどのように獲得したかについて」最新の情報を提供し、概念の解説そして著者の現在の研究であるディープラーニングを用いた今後の研究への展望を提示している。近年たいへんな勢いで蓄積している「進化を実現化させる制御機構の変容」について、明確な課題提起を行い、基盤となる知見の適切かつ簡潔な紹介、そしてあまたの解析例がある中で尤もコンセプトが理解しやすい肺と四肢をケーススタディーとして取り上げ、わかりやすい図とともに明快な論理展開で過不足なく紹介している。最後に非モデル動物のゲノム解析がもたらした、進化研究における大きな進歩と同時にその限界についても吟味して議論し、「多様な調節配列から形態学的変化を予測する理論の確立」という今後の課題に挑戦するための現在進行形で、大いに期待される方法について紹介している。
著者自身が筆頭著者もしくは共著者となっている、この領域の発展に貢献した4報の論文の紹介も含め、単著でこのようなコンパクトで焦点が絞られた最新のレビューを書き上げたことに対しても高く評価し、DGD奨励賞にふさわしい論文として推薦する。

2020

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Sasaki, Hiroshi
Roles and regulations of Hippo signaling during preimplantation mouse development.
DGD 59 (1) 12-20, 2017

Total citation: 13
Wiley Prize (Most downloaded)
Kono, Nobuaki; Arakawa, Kazuharu
Nanopore sequencing: Review of potential applications in functional genomics.
DGD 61 (5) 316-326, 2019

Total download:8171
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Shiori Yamamoto, Yuji Uchida, Tomomi Ohtani, Erina Nozaki, Chunyang Yin, Yoshihiro Gotoh, Nayuta Yakushiji-Kaminatsui, Tetsuya Higashiyama, Takamasa Suzuki. Tatsuya Takemoto, Yo-ichi Shiraishi and Atsushi Kuroiwa
Hoxa13 regulates expression of common Hox target genes involved in cartilage development to coordinate the expansion of the autopodal anlage
DGD 61 (3) 228-251, 2019
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本研究で著者たちは、幾つかのアプローチを組み合わせて、Hoxa13転写因子遺伝子の制御標的遺伝子を同定した。著者たちはまず、HOXA13 (自脚特異的)とHOXA11 (軛脚特異的)の肢芽組織でのChIP-seq dataを比較して、Bmp2, Tshz2遺伝子の自脚特異的なエンハンサーを同定し、そのことを、その配列の除去の効果によって確認した。著者たちはさらに、Hoxa13/Hoxd11-13 2重ノックアウト変異体の肢芽で発現を大きく変動させる遺伝子のうち、ChIP-seqにおいてHOXA13の結合部位に近接しているものを、Hoxa13標的遺伝子の候補とした。そしてそれらのHoxa13標的遺伝子の発現が、Hoxa13/Hoxd11-13 2重変異体の肢芽でどのように変化するのかを詳細に解析し、軟骨形成制御との関連を分析した。著者たちは、この研究によってHOXA13転写因子が自脚の発生、特にその骨格系の発生をどのように制御しているのかについての全体像を示した。重要な研究成果をもたらした力作であり、DGD奨励賞にふさわしい。


Misaki Shirahama, Ichie Steinfeld, Akari Karaiwa, Shigeru Taketani, Astrid Vogel‐Höpker, Paul G. Layer, Masasuke Araki.
Change in the developmental fate of the chick optic vesicle from the neural retina to the telencephalon.
DGD 61 (3) 252-262, 2019.
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筆者らの研究グループを含む、これまでのいくつかの研究から、眼胞は、眼の組織への分化能の可塑性が異なる、いくつかの領域から成っており、接する組織の影響を受けて分化の方向性が決まることがわかっている。この論文では、眼胞の分化に対する隣接組織の影響を、移植と器官培養実験により、さらに詳しく調べ、眼胞が脳組織の影響を受けると、本来の分化方向とは異なる脳へ分化することを報告している。
周辺の表皮外胚葉と間充織を取り除いたニワトリ胚の眼胞を、元と同じ場所に移植すると、神経網膜特異的マーカーRax, Vsx2の発現が減少する。また移植片の基部側(脳の前部に接している側)では終脳特異的マーカーEmx1の発現上昇が起こり、先端部側(表皮側)では、網膜色素上皮特異的なマーカーMitfおよびOtx2の発現上昇が見られ、さらに、それぞれのマーカーに対応した組織上の特徴も確認できる。この結果から、眼胞は脳の前側の影響を受けると、網膜から終脳に分化運命が変化するが、上皮の影響下では、本来の分化運命に含まれる網膜色素上皮に主に分化すると考えられる。
一方、眼胞を器官培養すると、周辺の表皮外胚葉と間充織の有無にかかわらず、神経網膜特異的マーカーRaxの発現が見られる。さらに周辺組織を取り除いた眼胞を前脳の前部断片と接して培養すると、Raxの発現低下と終脳特異的マーカーEmx1の発現上昇が起こり、移植実験の結果と同様、脳の前部の影響下で、眼胞の網膜への分化運命が終脳に変化することを示している。
この研究は、眼胞が網膜組織だけでなく、脳への分化可塑性も持っていて、その分化能が脳組織の影響により発揮されるという発見を、移植と培養という異なる実験手法から示している。脳神経系の発生に関して新たな知見をもたらす興味深い結果で、DGD奨励賞にふさわしいと研究として推薦する。


Hirono Kina, Takashi Yoshitani, Kazuko Hanyu-Nakamura, Akira Nakamura
Rapid and efficient generation of GFP‐knocked‐in Drosophila by the CRISPR‐Cas9‐mediated genome editing
DGD 61 (4) 265-275, 2019
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本研究で、H.Kina, T. Yoshitaniらは、CRIPR-Cas9を用いたゲノム編集によるショウジョウバエのGFPノックイン系統(標的遺伝子とGFPとの融合タンパク質を産生する)を、迅速かつ高効率で得る新規方法を開発した。著者らは、ポステリアグループ遺伝子その他についてノックイン系統を作製し、美しい写真を用いながら、得られた各系統でGFPが遺伝子本来の発現を再現することを示している。そして、方法の利点だけでなく、GFPとの融合が標的遺伝子に及ぼし得る不利な影響についても、適切に議論がなされている。得られた系統は、京都ストックセンターに収められ研究者に供されている。新規ノックイン系統作製法の明確な記述、各系統の的確な性状記載、そして有用な資源をコミュニティに提供した著者らの論文は、DGD奨励賞に相応しい。

2019

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Wiley Prize (Most downloaded)
Masaki Kinoshita, Austin Smith
Pluripotency Deconstructed.
Dev Growth Differ, 60-1: 44-52, 2018

Total download:1519
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Takebayashi-Suzuki, Kimiko, Konishi, H., Miyamoto, T., Nagata, T., Uchida, M., Suzuki, A
Coordinated regulation of the dorsal-ventral and anterior-posterior patterning of Xenopus embryos by the BTB/POZ zinc finger protein Zbtb14. 
Dev Growth Differ,60-3:158-173
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動物の胚発生過程における前後背腹軸の形成を制御する分子機構に関して、これまでの多くの研究から、BMP, WNTシグナルが重要な役割を果たしていることが示されている。この論文では著者らがツメカエルでBMPシグナルを制御する遺伝子として同定したZbtb14(zinc-finger and BTB domain-containing protein 14)による、胚軸形成機構を示している。ツメガエル胚でのZbtb14の過剰発現と機能阻害によるマーカー遺伝子の発現に対する影響から、Zbtb14が後側の神経発生を促進し、前側の神経発生と腹側の表皮の発生を抑制する働きがあることを明らかにした。さらに培養細胞を使った生化学的解析により、Zbtb14が、腹側化を促進するBMPシグナル伝達を担うSmad1/5/8に抑制的に働くI-Smadや、ユビキチン化を介してSmadを分解するSmurf1, Smurf2と結合し、Smad1/8を減少させる働きがあることを示した。さらにZbtb14が、後側神経誘導を促進するWntシグナルを伝えるb-cateninをユビキチン化により分解するb-TrCPに結合し、b-cateninを安定化する働きがあることを示した。これらの結果から、Zbtb14が、BMPシグナルとWntシグナルの両者の活性状態をシグナル伝達分子の安定性制御により調節し、後側神経誘導の促進と、前側神経形成および腹側化を抑制することを解明した。著者自身がBMPを制御する候補として選択した遺伝子の機能解析により、胚軸形成を制御する新たな分子機構を明らかにした本研究は高く評価でき、DGD奨励賞にふさわしい。


Tatsuya Kamimura, Toshiyuki Yamagishi, Yuji Nakajima
Avian coronary endothelium is a mosaic of sinus venosus- and ventricle-derived endothelial cells in a region-specific manner
Dev Growth Differ. 60-2, 97-111
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心臓冠動脈の維持/再生は心疾患治療の重要なターゲットであることから冠動脈血管内皮細胞の発生起源を理解することは重要である。鳥類では冠動脈が発生中に一過的にあらわれるproepicardial organ (PEO)に由来する事が示されているもののその内部構造については不明であった。本研究はPEOを構成するmesothelium (表層)とmesenchym(内部)を別々に標識する方法を考案し、ニワトリ-ウズラの移植実験と組み合わせることでPEO由来の細胞系譜を明らかにし、マウスでの実験結果との類似性を示した。マウスにおいてはこれまで遺伝子モザイク法などの方法で冠動脈の発生起源を追求する試みがなされてきた。今回の研究は移植実験が主たる鳥類胚実験系での細胞系譜解析が相互補完的な情報を与える事で脊椎動物に普遍的な心臓発生の理解を進めたという意味で意義がある。


Kazutaka Hosoda, Minako Motoishi, Takuya Kunimoto, Osamu Nishimura, Byulnim Hwang, Sumire Kobayashi, Shigenobu Yazawa, Makoto Mochii, Kiyokazu Agata, Yoshihiko Umesono
Role of MEKK1 in the anterior-posterior patterning during planarian regeneration.
Dev Growth Differ 60-6, 341-353
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プラナリアが、自然状態での自切や実験的な個体切断の後に個体を再生する際には、頭部側のERK活性と尾部側のb—カテニンに依存したシグナルの拮抗的な作用によって、頭部から尾部に至る極性が決まることは知られていた。しかし、この2つの作用だけでは、体の各部(頭部、前咽頭部、咽頭部、尾部)が一定の大きさのバランス(プロポーション)を持って再生されることは説明できず、各領域を決定する機構が関与することが期待された。著者たちは、プラナリアのゲノムの中にMekk1(Djmekk1)をコードする遺伝子を見出すとともに(非脊椎動物では初めての発見)、Mekk1が前咽頭部(Djndk2を発現するが、Djndk1は発現しない)を決定することを示した。Mekk1をノックダウンすると、前咽頭部が作られず、咽頭が前側にずれた位置に形成される。著者たちはさらに、Djmekk1と他のシグナル機構の相互作用を解析した。Djmekk1が頭部側のERKに依存したシグナルを増強するとともに、後部側のb—カテニン依存シグナルを抑制することを示し、このことが前咽頭部の領域とそのプロポーションの決定に関与すると推定している。この研究によって、プラナリアが体の各部のプロポーションを一定にする形で再生する上での新しい機構が見出されたが、その中心となるMekk1の作用は、様々な発生のプロセスで使われている可能性がある。

2018

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Kazumasa Ohashi
Tohoku University
Roles of cofilin in development and its mechanisms of regulation.
Dev Growth Differ. 57 (4) 275-290, 2015

Total citation: 9
Wiley Prize (Most downloaded)
Hiroshi Sasaki
Osaka University
Roles and regulations of Hippo signaling during preimplantation mouse development.
Dev Growth Differ, 59 (1) 12-20, 2017

Total download:1135
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Hidetaka Katow, Teppei Kanaya, T. Ogawa, R. Egawa and H. Yawo
Regulation of axon arborization pattern in the developing ciliary ganglion: Possible involvement of caspase 3
(DGD 59-3, 115-128)
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Caspase群は、Apoptosisの実行分子として知られているが、最近の研究では神経細胞の成長円錐の安定性や神経突起の分岐の調節などに深く関わっていることが示唆されている。この論文で著者たちは、caspase 3に焦点を当ててこの新しいモデルを検証した。まず、ドミナント・ネガティブ(DN)caspase 3サブユニットを過剰発現すると正常なcaspase 3サブユニットとヘテロダイマーを作ってcaspase 3の酵素活性を阻害することを確認した。次に孵卵2日目のニワトリ胚の中脳にDN caspase 3の発現ベクターをelectroporation法によって導入するとともに導入ニューロンを組織深部の解析に適したdtTomatoによって蛍光標識した。それらのニューロンの主要な投射先である毛様体神経節(CG)を、発生ステージをおってとりだし、そして軸索の分岐パターンを、2光子顕微鏡を用いて3次元的に詳細に解析した。その結果、E6からE8のニワトリ胚のCGにおいては、DN caspase 3を発現する中脳由来ニューロンの軸索の分岐が顕著に抑えられ、末端に位置する分岐が長くなる傾向があった。本研究は、おそらく多面にわたるであろうcaspase群の神経ネットワーク形成への関与を明らかにするための今後の研究の基礎として、評価される。


Mayoko Tsuji, M. Morishima, K. Shimizu, S. Morikawa, M. Heglind, S. Enerback, T. Ezaki and J. Tamaoki
Foxc2 influences alveolar epithelial cell differentiationduring lung development
(DGD 59-6 501-514)
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細胞分化、細胞増殖と形態形成が伴う複雑な事象である器官形成の理解には、制御遺伝子が果たす役割の細胞レベルでの詳細な記載が必要である。本論文においてTsujiらは転写調節因子Foxc2が肺形成に及ぼす役割を研究した。著者らはFoxc2ノックアウトマウス胚の肺に認められる形態異常を手がかりに、胚のサイズ、形態、細胞の組成、遺伝子発現などの定量的な記載をおこなうことでFoxc2が胚の細胞分化と形態に必須な役割を果たす事を示した。LacZ遺伝子ノックイン系統を用いてFoxc2の発現を調べた所、E10.5のLung Budのステージで発現が認められるもののE11.5では大幅に低下していた。従って一過的なfOXC2の発現が胚の形態形成に大きな影響をもたらすと考えられる。本研究においてまとめられたデータは知の集積としてのliteratureへ加えられることで今後の研究者への貴重な資料となる。


Kanami Noguchi, Ryota Ishikawa, M. Kawaguchi, K. Miyoshi, T. Kawasaki, T. Hirata, M. Fukui, S. Kuratani, M. Tanaka and Y. Murakami
Expression patterns of Sema3A in developing amniote limbs: With reference to the diversification of peripheral nerve innervation
(DGD 59-4, 270-285)
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種間での四肢形態の変化には、筋肉、骨格、神経系の発生機構の変化が係わっているが、それらが進化の過程でどのように関連しながら四肢形態変化を導いたのかは興味深い問題である。この論文では、4種の有羊膜類(ニワトリ、カメ、ヤモリ、マウス)の四肢形成過程で、神経軸索が伸長する際に反発するシグナルとなるSema3Aの発現と、脊髄神経の伸長および軟骨前駆細胞の分布の関連性を詳細に比較解析している。その結果、四肢形成の進行に伴い脊髄神経が肢芽に伸長するタイミングで、Sema3Aの発現分布、およびSema3Aの発現領域を避けるかたちでの神経軸索伸長も、種間で類似したパターンを示すようになること、また発生が進み、形成期軟骨の多様な形態を含む四肢形態の種間の相違が顕著になる段階では、Sema3Aの発現分布と軸索伸長のパターンも四肢形態の違いに対応した多様性を示し、さらにSema3Aの発現の一部が軟骨形成細胞と重なることを示した。これらの結果から、軟骨パターンの変化が、Sema3Aを介して神経軸索伸長の変化をもたらし、環境に適応した四肢の形態と機能の協調した変化が起こった可能性を考察している。この論文では、それぞれのデータは明確に示されており、説明もわかりやすく、データに基づいた著者の仮説が良く理解できる。さらに四肢進化におけるSema3Aの役割についても興味深い考察がなされている。以上のことから、この論文が発生生物学分野に、興味深く有用な情報をもたらし、DGD奨励賞にふさわしい論文であると判断できる。

2017

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Noriyuki Kishi, Kenya Sato, Erika Sasaki and Hideyuki Okano
Common marmoset as a new model animal for neuroscience research and genome editing technology DGD 56 (1) 53-62, 2014

Total citation: 18
Wiley-Blackwell Prize (Most downloaded)
Luan Wen and Yun-Bo Shi
Regulation of growth rate and developmental timing by Xenopus thyroid hormone receptor α.
DGD 58(1), 106-115, 2016

Total download:2606
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Junming Chen, Xiuli Lian, Juan Du, Songhua Xu, Jianen Wei, Lili Pang, Chanchan Song, Lin He and Shie Wang
Inhibition of phosphorylated Ser473-Akt from translocating into the nucleus contributes to 2-cell arrest and defective zygotic genome activation in mouse preimplantation embryogenesis
(DGD. 58-3, 280-292)
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ZGA(卵割期胚で起こる転写活性化)は、マウスでは2細胞期でおこる、着床前の発生過程の重要なステップである。これまでの研究で、ZGAの欠陥と2細胞期での発生停止(2-cell arrest)は密接に関連していること、またPI3KシグナルがZGAで働いていることがわかっている。さらにPI3Kの下流ではAktがリン酸化により活性化されシグナルを伝達し、2細胞期胚ではpSer473-Aktが核に局在することが報告されている。しかし、このpSer473-Aktの核局在の有無と、ZGAおよび2-cell arrestの関連は明らかでなかった。
 この論文では、Akt特異的な2種類の阻害剤(API-2, MK2206)を卵割期胚の培養系に添加する実験を行い、これらの阻害剤により、2細胞期胚でのpSer473-Aktの核局在の抑制、2-cell arrestの誘導、および2細胞期胚でのZGAの指標となるMuERV-L, eIF-1A発現の抑制が起こることを見出した。これらの結果は、pSer473-Aktの2細胞期での核局在が、ZGAおよび2細胞期以降へ発生が進むために重要であることを示している。
 今回の研究により、ZGAと2細胞期以降への発生の進行を制御する分子機構について、活性化Aktの核局在が関与することが新たに明らかになった。また論文で示されているデータおよび論文の記載内容は、ともに明確でわかりやすく、筆者らの主張を理解するのに十分な内容になっている。


Yukika Saga, Tomoka Inamura, Nao Shimada and Takefumi Kawata
Regulation of ecmF gene expression and genetic hierarchy among STATa, CudA, and MybC on several prestalk A-specific gene expressions in Dictyostelium
(DGD 58-4, 383-399)
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細胞性粘菌はアメーバ状態から子実体に至るまでの、細胞状態の経時的な変化が明快であり、そのことによって発生研究の魅力的なモデル生物となっている。著者たちは、細胞性粘菌がslug状態から立ち上がって子実体の形成に向かう発生段階に焦点を当てて研究し、 STAT属の転写因子STATaがその発生段階のprestalk A細胞群の制御の鍵を握ることを示した。そして、遺伝子制御の観点からSTATaと関連した転写因子の変異体における遺伝子発現や、レポーター遺伝子の発現の解析を行った。その結果、STATaが関与する遺伝子制御カスケードは単純な上下関係による線形的なものではなく、相互作用を含んだ並列制御によるものであることを示した。本研究は、細胞性粘菌の特徴を生かした、そして洗練されたレベルの高い研究である。


Yudai Tokumasu, Atsuo Iida, Zi Wang, Satoshi Ansai, Masato Kinoshita and Atsuko Sehara-Fujisawa.
ADAM12-deficient zebrafish exhibit retardation in body growth at the juvenile stage without developmental defects
(DGD 58-4, 409-421)
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ADAM (a disintegrin and metalloprotease)は発生や恒常性の維持に重要な役割を果たすと考えられるメタロプロテアーゼファミリーである。マウスADAM12の欠損は生存率の低下、脂肪細胞や筋肉の以上の表現型を示す一方で正常な発生を示す個体もあらわれることからその機能については未解明な点が多かった。Tokumasuらはゼブラフィッシュを用いてADAM12の機能の解明を試みた。まず4倍体のゼブラフィッシュゲノムにADAM12相同配列が二種存在するものの片方がすでに機能を失っていると考えられる事から第17染色体のadam12遺伝子に着目した。in situ hybridizationおよびadam12のGFP発現レポーター系統を用いてadam12の発現パターンを記載した上でCRISPER-CAS9法により遺伝子ノックアウト個体を作成した。adam12-/-個体は正常レベルの生存率と稔性を示すもの幼生のサイズが減少していた。
 本論文はゲノム編集技術を活用して遺伝子機能の解明を試みたものである。実験の手法、コントロールの取り方、形態異常の検証などが丁寧に行われておりADAMファミリー遺伝子の全貌解明に向けた貴重な知見を与える労作である。

2016

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Masamitsu Konno, Atsushi Hamabe, Shinichiro Hasegawa, Hisataka Ogawa, Takahito Fukusumi, Shimpei Nishikawa, Katsuya Ohta, Yoshihiro Kano, Miyuki Ozaki, Yuko Noguchi, Daisuke Sakai, Toshihiro Kudoh, Koichi Kawamoto, Hidetoshi Eguchi, Taroh Satoh, Masahiro Tanemura, Hiroaki Nagano, Yuichiro Doki, Masaki Mori and Hideshi Ishii
Adipose-derived mesenchymal stem cells and regenerative medicine.
DGD (2013) 55 (3), 309-318, 2013

Total citation: 32
Wiley-Blackwell Prize (Most downloaded)
Kwok Yeung Tsang, Danny Chan and Kathryn S. E. Cheah
Fate of growth plate hypertrophic chondrocytes: Death or lineage extension?
DGD 57 (2), 179-192, 2015

Total download: 733
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Eriko Nishitani, Chong Li, Jaehoon Lee, Hiroyo Hotta, Yuta Katayama, Masahiro Yamaguchi and Tsutomu Kinoshita
Pou5f3.2-induced proliferative state of embryonic cells during gastrulation of Xenopus laevis embryo
DGD 57 (9), 591-600, 2015
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この論文では、Xenopus初期胚を用いてPou5f3.2が原腸陥入期胚の中胚葉で発現し、またこの発現はSmad2を介したXnr2 (nodal)による直接的な発現誘導であること、さらにPou5f3.2がCDK阻害因子のp27の抑制を介した初期胚細胞の細胞分裂の促進、未分化性の維持および原腸陥入の制御に係わっていることを示している。Pou5f3.2は哺乳動物のOct4 (Pou5f1)と同じPOU-Vファミリーの転写因子で、脊椎動物に広く存在している。Pou5f3はゼブラフィッシュでは、原腸陥入前後の形態形成などに働いている。またXenopusではPou5f3.1~3.3の3種類が存在し、Pou5f3.1, 3.2は中胚葉形成の制御に係わっていることが、これまでの研究により示されている。この研究では、Pou5f3.2の作用機構を詳しく調べ、nodalによる直接的な発現制御を受けて、初期胚未分化細胞の増殖の促進と分化の阻害を行う一方で、原腸陥入の進行を促進する働きがあることを示し、Pou5f3.2が増殖と分化のスイッチングに係わる可能性を示した興味深い内容になっており、DGD奨励賞にふさわしい論文であると判断できる。


Yasuhiko Tosa, Ayako Hirao, Ikumi Matsubara, Masahumi Kawaguchi, Makiko Fukui, Shigeru Kuratani and Yasunori Murakami
Development of the thalamo-dorsal ventricular ridge tract in the Chinese soft-shelled turtle, Pelodiscus sinensis
DGD 57 (1), 40-57. 2015
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本論文は脊椎動物脳における視床軸索の走行経路が哺乳動物と爬虫類、鳥類とで異なることに着目し、神経走行パターンと軸索ガイダンス分子の発現分布を比較する事で、爬虫類、鳥類に特有なガイダンス機構があることを示したものである。実験データは軸索in situ hybridizationデータからなり、豊富な比較発生学の知識に裏付けられた考察がなされている。今後の評価次第で脳の比較発生学研究において重要な文献となる可能性を秘めておりDGD Awardにふさわしい。


Caixia Li, Pingping Zhang and Jieruo G.
miR-29a modulates tumor necrosis factor-α-induced osteogenic inhibition by targeting Wnt antagonists.
DGD 57 (3), 264-273 (2015)
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硬骨の分化の制御に関して、2つの関連した観察が報告されていた。一つは、TNF-が、WNTシグナル阻害タンパク質の合成を活性化することによって、骨形成を抑制するというもの。もう一つは、miR-29aがWNTシグナルを活性化することによって、骨形成を促成というものである。本研究で著者たちは、hFOB骨がん細胞株を用いた実験によって、この2つの観察を一つの制御プロセスの中に統一した。miR-29aは、DKK1, GSK3などのmRNAと直接的に相互作用することによって、WNTシグナル阻害タンパク質の発現を抑制し、その結果、WNTシグナルを活性化して骨分化を促進する。一方、TNF-の骨形成に対する抑制効果は、miR-29aの発現を阻害することに起因する。適切な実験モデルと研究デザインの組み合わせで、発生過程の制御の詳細が明らかになった好例である。

2015

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Ramesh S Pillai and Shinichiro Chuma
piRNAs and their involvement in male germline development in mice
DGD (2012) 54 (1) 78-92, 2012

Total citation:39
Wiley-Blackwell Prize (Most downloaded)
Daisuke Mashiko, Samantha A. M. Young, Masanaga Muto, Hirotaka Kato, Kaori Nozawa, Masaki Ogawa, Taichi Noda, Yeon-Joo Kim, Yuhkoh Satouh, Yoshitaka Fujihara and Masahito Ikawa
Feasibility for a large scale mouse mutagenesis by injecting CRISPR/Cas plasmid into zygotes.
DGD 56 (1), 122-129

Total download:3237
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Maha Anani, Ikuo Nobuhisa, Mitsujiro Osawa, Atsushi Iwama, Kaho Harada, Kiyoka Saito and Tetsuya Taga
Sox17 as a candidate regulator of myeloid restricted differentiation potential
DGD 56 (6), 469-479, 2014
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マウス胚のAGM(生殖原基・中腎領域)には、造血幹細胞が存在することが知られている。一方、これまでの研究で転写制御因子Sox17が胎仔期の造血幹細胞で発現し、また成体の骨髄造血前駆細胞で強制発現すると、長期間にわたり多系列の血液細胞分化を支持することが示されている。そういった背景のもとに、この論文ではSox17のマウス胚AGMの造血前駆細胞での機能を示している。Sox17を過剰発現したAGMの造血前駆細胞をマウスに移植すると、移植細胞に由来する骨髄球系共通前駆細胞(CMP)の顕著な増加が見られる。また同様の細胞を培養すると、CMPおよび顆粒球・マクロファージ前駆細胞(GMP)の性質を示す細胞が得られる。そしてこれらの細胞は、自己複製的に増殖し、その性質を保ったまま数回の継代が可能で、また血液細胞の分化に係わるいくつかの遺伝子の発現がSox17を過剰発現させていない同様な細胞に比べ上昇している。さらに半流動培地中でミックスタイプのコロニー形成をすることから、複数の異なる血液細胞系列に分化する能力を持っていることがわかる。これらの結果からSox17はAGMの骨髄球系前駆細胞の維持と分化の制御に係わっていることが示唆される。このようにこの論文では、Sox17の胎仔造血前駆細胞での機能を、過剰発現細胞のマウスへの移植および培養実験での増殖、分化能に対する効果を示す詳細な解析データとともに明確に示していてDGD奨励賞にふさわしい論文と判断できる。


Akiha Nishihara and Chikara Hashimoto
Tail structure is formed when blastocoel roof contacts blastocoel floor in Xenopus laevis
DGD 56 (3), 214-222
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両生類胚を用いた古典的な「オーガナイザー」実験を行う際には、胚の外面に穴を空けて組織を「投げ込む」方法がとられることが多い。しかしこの論文において著者は、アフリカツメガエルの胞胚に穴をあけて、胞胚腔の中の液を流しだして、外層と内層が直接触れるようにするだけで、2次的な尾を発生させることができることを示した。この条件下での2次的な尾の発生は、正常の尾の発生と同様にFgfシグナルの作用に依存し、また同様の遺伝子群の経時的な発現を伴う。この論文は、「尾部オーガナイザー」の作用が本当はどのようなものであるのか?また尾部の構造を発生させるのはどのような機構であるのか?といった問題に対して、現代的なアプローチによって再検討することが必要であることを示しており、その学術的な価値からDGD Awardにふさわしいと判断した。


Yoshiyuki Matsubara, Atsushi Sakai, Atsushi Kuroiwa and Takayuki Suzuki
Efficient embryonic culture method for, and its early developmental stages
DGD 56 (8), 573-582
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本論文は日本産シマヘビ胚のex-vivo培養法を開発し、初期発生の発生段階を記述したものである。ヘビは発生学上興味深い研究対象であるがこれまでの研究は排卵後の胚発生に集中していた。ヘビ特有の発生様式を研究し、遺伝子導入などの胚操作技術を実現するためには初期発生の記述が必須であった。Matsubaraらは妊娠蛇から子宮を取り出し培養を行う事で体節形成の進行速度を測定し、初期発生の発生段階表を作成した。記述は平易かつ詳細で、シンプルかつ有効な培養法を報告しており、蛇発生研究の標準的な文献として今後長く引用されるものと予想される。よってDGD奨励賞にふさわしいものと判断した。

2014

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Erina Kuranaga
Caspase signaling in animal development
DGD (2011) 53-2, 137-148

Total citation:11
Wiley-Blackwell Prize (Most downloaded)
Ken-ichi Nishijima and Shinji Iijima
Transgenic chickens
Dev Growth Differ (2013) 55-1, 207-216

Total download:2285
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Yosuke Horikawa, Haruka Matsumoto, Fumika Yamaguchi, Satomi Ishida and Shigeki Fujiwara.
Transcriptional regulation in the early ectodermal lineage of ascidian embryos.
DGD (2013) 55-9, 776-785.
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GATA転写因子群は細胞系列の分離や細胞タイプの決定に重要な役割を果たしている。本研究で、著者たちはホヤの16細胞期動物半球に始まる初期外胚葉系列における転写制御を研究した。著者たちは、動物半球とク的なエンハンサーをephrin Ad, Tgf-NA1 and Fz4の3つの遺伝子で同定したのちに、GATAAGGGをコンセンサスとするオクタマー配列がこれらのエンハンサーで共有されていることを見いだした。著者たちは、さまざまな変異をエンハンサー配列に導入して、オクタマー配列の全長がエンハンサー活性に必要であるとともに、GATA因子による結合に必須であることを示した。本研究は、ホヤの外胚葉系列における特異的な遺伝子の活性化にGATA因子が直接的に関与することを示しただけでなく、オクタマー配列をGATA因子による新たな制御標的配列として示すことによって、GATA因子が関わる発生の制御について、重要な新知見をもたらした。


Shoko Mori, Yuki Moriyama, Kumiko Yoshikawa, Tomoyo Furukawa and Hiroki Kuroda.
β-adrenergic signaling promotes posteriorization in Xenopus early development
DGD (2013) 55-3, 350-358.
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この論文では、ベータ・アドレナリンシグナルの、ゼノパス初期発生における役割を示している。
 まずアドレナリンのゼノパス初期発生での発現を調べ、Adrβ2が初期胚発生過程を通じて発現していることを示した。
 次にAdrβ2の初期発生における役割を調べる目的で、Adrβ2のモルフォリノまたはmRNAを2細胞期胚にマイクロインジェクションし、発生に対する影響を調べた。その結果、モルフォリノでは、胚の後端部側が、またmRNAでは頭部側が低形成になる異常が見られた。さらに胚をアドレナリンで処理すると、アドレナリンmRNAをマイクロインジェクションした場合と同様な頭部の低形成が見られ、このアドレナリンの効果はAdrβ2モルフォリノのインジェクションによって回復し、Adrβ2 mRNAのインジェクションにより増強された。これらの結果から、アドレナリンシグナルがゼノパス胚の前後軸形成、特に後端部側の形成を促進することが明らかにした。
 さらに、頭部神経形成に必要なChdとAdrβ2の関連をアニマルキャップアッセイにより調べた。その結果、Chd mRNAをマイクロインジェクションした胚のアニマルキャップで起こる頭部神経マーカー遺伝子の発現誘導は、アドレナリンシグナルの有無に影響されないことがわかった。一方、胚の後端部側及び中胚葉形成に係わるERKの活性化がアドレナリン処理した胚で促進されていることがわかった。これらの結果から、アドレナリンシグナルは神経外胚葉に働くのではなく、ERKシグナルと関連しながら、中胚葉を介して体軸形成を制御していることが示唆された。
 このように、この論文ではアドレナリンシグナルの新たな機能として、胚発生過程における前後軸形成に重要な役割を果たしていることを初めて明らかにしており、DGD奨励賞にふさわしいと判断できる。


Tong Sun, Bohye Kim and Lou W. Kim
Glycogen Synthase Kinase 3 influences cell motility and chemotaxis by regulating PI3K membrane localization in Dictyostelium
DGD (2013) 55-8, 723-734
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GSK3による細胞移動制御の研究は動物細胞でよく知られているが、その作用機序については様々なメカニズムが提唱されている。本論文は細胞移動のモデルシステムである粘菌DictyosteliumにおけるGSK3の機能を生化学とイメージングの解析により調べたものである。粘菌におけるGSK3の作用機序に関しても複数のメカニズムが提唱されており論争が続いているが、本論文で報告された結果はより正しい解釈に向けての一助となるだろう。

2013

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Shibata N, Rouhana L, Agata K
Cellular and molecular dissection of pluripotent adult somatic stem cells in planarians
Dev Growth Dfffer (2010) 52-1, 27-41

Total citation:13
Wiley-Blackwell Prize (Most downloaded)
Ramesh S Pillai and Shinichiro Chuma
piRNAs and their involvement in male germline development in mice
Dev Growth Differ (2012) 54-1, 78-92

Total download:1247
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Namiko Kamiyama, Ryohei Seki, Hitoshi Yokoyama and Koji Tamura
Heterochronically early decline of Hox expression prior to cartilage formation in the avian hindlimb zeugopod
DGD (2012) 54 (6), 619-632
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脊椎動物の四肢は様々な形態的多様性を示し、進化の観点から興味が持たれる。本論文ではニワトリ腓骨 (fibula)が哺乳動物(マウス)後肢の腓骨に比べて発達が乏しく、形態的な特徴となっている事に着目し、その発生的起源を探求した。マウスと共に鳥類により近縁の爬虫類(ヤモリ)の胚を比較対象として、発生過程および遺伝子発現の比較を行いニワトリ後肢に特有なHoxd11/Hoxd12遺伝子発現の減衰が腓骨の成熟不全に対応している事が示された。時系列を追っての形態解析によって導かれた結果は明瞭で、今後引用されるべき貴重な論文となっている。


Emiko Yamanishi, Masanori Takahashi, Yumiko Saga and Noriko Osumi
Penetration and differentiation of cephalic neural crest-derived cells in the developing mouse telencephalon
Dev Growth Differ (2012) 54 (9), 785-800.
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頭部のpericyte (血管内皮を囲む、血管の収縮・弛緩をもたらす細胞)がneural crest由来であることを活用して、血管系形成におけるpericyteと血管内皮の相互作用を検討した。具体的には、マウス胚においてPericyteの前駆体をtransgeneの発現によって標識して、それがどのような過程をへて脳組織に侵入して脳血管系の形成に関与するのかを調べた。そして、Pericyteと血管内皮前駆体が小さな細胞集団を作って同時に脳組織に侵入することを、その現場をとらえることによって確認した。これは新しい発見である。さらに、脳組織に侵入したPericyteの前駆体が、いくつかの異なった状態をとること、将来的に血管が伸長すべき領域に予めpericyte前駆体が分布している場合もあることを示すなど、脳組織内での血管系の形成に関して重要な知見を与えた。


Hiroki Ohgami, Masateru Hiyoshi, Md. Golam Mostafa, Hideo Kubo, Shin-Ichi Abe and Kazufumi Takamune
Xtr, a plural tudor domain-containing protein, is involved in the translational regulation of maternal mRNA during oocyte maturation in Xenopus laevis
Dev Growth Differ (2012) 54 (6), 660-671.
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Xtr (Xenopus tudor repeat)は、卵割期の有糸核分裂に必要であることがわかっていたが、減数分裂期に発現が上昇することから減数分裂における機能が予想された。この研究では、成熟を誘導したXenopus卵子にXtr抗体をインジェクションし、減数分裂の進行を観察することにより、Xtrがmeiotic metaphase I, IIでの紡錘体形成と染色体のアラインメントに必要であることを示している。さらにXtrと相互作用し有糸核分裂に必要であることがわかっているmRNAのうち、XL-INCEP mRNAについて、その翻訳がXtrにより誘導されること、またその誘導作用が、XL-INCEP mRNAの3'-UTRを介して行われていることを示している。以上のように、この論文ではXtrが減数分裂に必要であることを新たに示し、さらにその作用機序について、XL-INCEPの翻訳制御を介してなされていることを明らかにしており、DGD Awardsに値する完成度の研究であると判断できる。


Mutsumi Sugio, Chikako Yoshida-Noro, Kaname Ozawa and Shin Tochinai
Stem cells in asexual reproduction of Enchytraeus japonensis (Oligochaeta, Annelid): Proliferation and migration of neoblasts
Dev Growth Differ (2012) 54-4, 439-450
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障害時における幹細胞の挙動を理解する事は、動物の再生現象理解に必須である。環形動物貧毛類のヤマトヒメミミズは自切に伴い旺盛な再生力を示す。再生芽の細胞が正常時のどこに由来し、どのように増殖を行うのかは明確ではなかった。本論文では再生中の個体にある幹細胞の細胞増殖の挙動をBrdU標識によって丹念に追跡した。環形動物における幹細胞の挙動に関する貴重な記述であり、今後の再生研究の指標となるべき報告となっている。

2012

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Yoshihiko Umesono & Kiyokazu Agata
Evolution and regeneration of the planarian central nervous system.
Dev Growth Differ., 51 (3), 185-195, 2009

Total citation:11
Wiley-Blackwell Prize (Most downloaded)
Erina Kuranaga
Caspase signaling in animal development
Dev Growth Differ., 53(2) 137-148

Total download:1085
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Nariaki Yanagawa, Masahide Sakabe, Hirokazu Sakata, Toshiyuki Yamagishi, Yuji Nakajima
Nodal signal is required for morphogenetic movements of epiblast layer in the pre-streak chick blastoderm.
Dev Growth Differ. 53 (3): 366-377, 2011.

Junichi Tasaki, Norito Shibata, Toshihide Sakurai, Kiyokazu Agata, Yoshihiko Umesono
Role of c-Jun N-terminal kinase activation in blastema formation during planarian regeneration
Dev Growth Differ, 53 (3), 389-400, 2011

Noha Dabour, Tetsuya Bando, Taro Nakamura, Katsuyuki Miyawaki, Taro Mito, Hideyo Ohuchi and Sumihare Noji
Cricket body size is altered by systemic RNAi against insulin signaling components and epidermal growth factor receptor
Dev Growth Differ, 53 (7), 857-869

2011

Editor-in-Chief Prize(Most cited)
Nagahama, Yoshitaka, Yamashita, Masakane
Regulation of oocyte maturation in fish
DGD 50-S1, S195-219

Total citation:32
Wiley-Blackwell Prize (Most downloaded)
Kazutoshi Takahashi
Direct reprogramming 101
DGD 52-3, 319-333, 2010,
(Special Issue: Mammalian Stem Cells)

Total download: 1073
Young Investigator Paper Award (DGD 奨励賞)
Hideyuki Dekimoto, Toshio Terashima and Yu Katsuyama
Dispersion of the neurons expressing layer specific markers in the reeler brain.
DGD 52 (2) 181-193 (2010)
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Reelerマウス変異体は、脳の皮質の層構造構築機構とその機能的な意義を問う、古典的でもある重要な研究対象ですが、層構造の逆転といった、不確かで曖昧な記述があったり、ニューロンの投射パターンから層形成の異常を間接的に推測するといった状況のまま放置されてきました。本研究では、各層に特異的なマーカーを使って、正常では各層に配置されるべき各々のニューロンタイ プが、Reeler変異体の中でどのように分布しているかを明快に示しました。研究業績としてすぐれているだけでなく、この分野の今後の発展への貢献も期待できます。


Nagamoto Kaneko, You Katsuyama, Kazuo Kawamura, and Shigeki Fujiwara
Regenaration of the gut requires retinoic acid in the budding ascidian Polyandrocarpa misakinesis.
DGD 52 (5), 457-468, 2010
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この論文ではホヤの再生時には、出芽で増えるときと同様にatrial epitheliumの分化転換が起こっていることを組織学的に示し、またこのときレチノイン酸シグナルが働いていることを、阻害剤の添加とそのレスキュー実験、さらにRARとその標的遺伝子TRAMPのノックダウン実験により示しています。この研究は、ホヤの再生のメカニズムに関して、分子レベルでの知見を含めて新たな局面を実験的に明確に示した優れた内容である。


Asaka Uejima, Takanori Amano, Naoki Nomura, Miyuki Noro, Taiji Yasue, Toshihiko Shiroishi, Kunimasa Ohta, Hitoshi Yokoyama1 and Koji Tamura
Anterior shift in gene expression precedes anteriormost digit formation in amniote limbs.
DGD 52 (2), 223-234
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脊椎動物の指の形態の決定機構を前後パターンの位置情報に対する応答を見ながら検討されています。ニワトリ、ヤモリ、マウスを比較しつつ進化的検討も加えられており、実験発生学、分子生物学、形態学と進化学が見事に組み合わされた論文で完成度は高く、DGD奨励賞にふさわしい。

2010

2009

2008

2007

Other Awards

2021

第54回日本発生生物学会年会(オンライン)最優秀口頭発表賞
084:鹿島 誠 (青山学院大学)
“Time-course individual RNA-Seq revealed a transcriptomic landscape of environmental sex determination sex determination in zebrafish”
第54回日本発生生物学会年会(オンライン)最優秀ポスター発表賞
139:加藤 壮一郎(理化学研究所・大阪大学)
“Gating mechanism of blastopore to regulate extracellular fluid dynamics”

2019

52nd Annual Meeting of JSDB Co-sponsored by APDBN Poster Awards
P-053: Seiji Saito (Grad. School of Sci., Nagoya Univ.)
Identification and functional analysis of Gdf11 enhancer that determines the hindlimb position.
後肢の位置を決定するGdf11のエンハンサーの同定と機能的解析

P-023: Ryuki Shimada (NIG)
Exploring the murine germ cell masculinization mechanism using scRNA-Seq data
scRNA-Seqを利用したマウス生殖細胞オス化機構の研究

P-070: Hiroki Katsuta (Nagoya Univ. Grad. Sch. Med. Dept. Dev. Cell Biol., Div. Embryology, NIBB)
In vivo calcium signaling induced by mechanosensitive channel Piezo1 during lymphatic valve morphogenesis
リンパ管弁形成過程における機械受容チャネルPiezo1由来のin vivoカルシウムシグナルの役割

2018

Joint Annual Meeting of 70th JSCB and 51st JSDB co-sponsored by Asia-Pacific Developmental Biology Network
=Young Scientist Award for Best Presentation=
[YSA-01] Insulin promotes tumorigenesis by abrogating cell competition
Yuya Sanaki (Kyoto University)
[YSA-03] Genetically-encoded fluorogenic RNA for imaging spatiotemporal mRNA dynamics at
subcellular resolution
Tetsuro Ariyoshi (RIKEN BDR)
=Young Scientist Award =
[YSA-02] Morphological novelty in the vertebrate limb created by the water-to-land
transition
Ingrid Rosenburg Cordeiro (Tokyo Institute of Technology)
[YSA-04] AIP1 and cofilin ensure a resistance to tissue tension and promote directional
cell rearrangement in the Drosophila wing
Keisuke Ikawa (iCeMS, Kyoto univ.)
[YSA-05] Strain-triggered mechanical feedback in self-organizing optic-cup
morphogenesis
Satoru Okuda (JST PRESTO, Kyoto Univ.)
[YSA-06] The balance between the mother centrosome associated kinesin KIF-C motor
and Eg5 determines the timing of centrosome separation at mitotic onset
Shoji Hata (MBH, Universitat Heidelberg)
[YSA-07] Tumor progression driven by polyploid giant cells in Drosophila
Bojie Cong (Laboratory of Genetics, Graduate School of Biostudies, Kyoto University)
[YSA-08] Mechanisms of the spindle bipolarity establishment in human acentrosomal cells
Takumi Chinen (Department of Molecular Genetics, National institute of genetics)
[YSA-09] Lineage-specific expansion of homeobox genes and the evolution of spiralian
development
Yoshiaki Morino (Univ. of Tsukuba)
[YSA-10] Octopamine - Matrix metalloproteinase signaling regulates germline stem
cell proliferation in female Drosophila melanogaster
Yuto Yoshinari (Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba)
=Best Poster Presentation Award=
P1-027:Caspase drives Drosophila wing growth independent of apoptosis to ensure the
bilateral symmetry of wing size
Natsuki Shinoda (The University of Tokyo)
P1-095:ERK activation waves mediated by intercellular mechanical signaling during
collective cell migration
Naoya Hino (Kyoto University)
P1-100:Smad signaling and ROS are involved in the “noise-cancelling system” of Wnt/β-
catenin signaling.

Shohei Ogamino (Gunma University)
P1-104:The mechanism about the growth of collagen crystal involved with fin
skeletal development.
Jupei Kuroda (Osaka University)
P1-109:3D Cell behavior in zebrafish somite morphogenesis
Yue Tong (The University of Tokyo)
P1-132:Role of rotational collective cell migration in somite morphogenesis
Harunobu Kametani (The University of Tokyo)
P1-155:Warburg-like metabolism coordinates FGF and Wnt signaling in the
vertebrate embryo
Masayuki Oginuma (Harvard Medical School, Brigham and Women's Hospital)

2015

48th Annual Meeting of JSDB Co-sponsored by APDBN Poster Awards
P031 Yuta Takase (Dept. of Zoology, Grad. Sch. of Sci. Kyoto Univ.)
Blood flow and vascular remodeling: in vivo live-imaging analyses of individual endothelial cells
生体内血管リモデリング:ライブイメージング解析による血管内皮細胞の挙動と血流との関係

P138 Tomoya Hasegawa (Tokyo tech)
Chronic inflammation induces the blastema apoptosis during zebrafish fin fold regeneration
ゼブラフィッシュの膜ヒレ再生において、過剰な炎症反応が再生芽のアポトーシスを誘導する

P144 Hiroyuki Koga (Univ. Tokyo)
Understanding the mechanisms of dimorphic leaf development of aquatic plants
水草の二面的な葉形態形成メカニズムの解明
後肢の位置を決定するGdf11のエンハンサーの同定と機能的解析

P-023: Ryuki Shimada (NIG)
Exploring the murine germ cell masculinization mechanism using scRNA-Seq data
scRNA-Seqを利用したマウス生殖細胞オス化機構の研究

P-070: Hiroki Katsuta (Nagoya Univ. Grad. Sch. Med. Dept. Dev. Cell Biol., Div. Embryology, NIBB)
In vivo calcium signaling induced by mechanosensitive channel Piezo1 during lymphatic valve morphogenesis
リンパ管弁形成過程における機械受容チャネルPiezo1由来のin vivoカルシウムシグナルの役割

2014

47th Annual Meeting of JSDB Co-sponsored by APDBN
Poster Awards
Takayoshi Yamamoto(P139B)
(Lab. of Mol. Biol., Dept. of Biol. Scis., Grad. Sch. of Sci., Univ. of Tokyo)
The role of heparan sulfate proteoglycan nanostructures in morphogen gradient formation and signaling reception
Yusuke Mii (P131B)
(NIBB, OIIB, SOKENDAI)
Spatial localization of noncanonical Wnt proteins during the early Xenopus embryogenesis.
アフリカツメガエル初期胚における非標準経路Wnt蛋白質の空間的局在
Yoshiyuki Matsubara (P186A)
(Div of Biol Sci, Grad Sch of Sci, Nagoya Univ.)
Heterochrony in initiation of paraxial Gdf11 expression specifies unique hindlimb positioning in tetrapods
Gdf11発現開始タイミングのヘテロクロニーが四肢動物の後肢の位置の多様性を生み出す

Yusuke Okubo (P133A)
(Div. of Cell. and Mol. Toxicol., NIHS)
Analysis of the Delta signaling as the reverse signaling of Notch during mouse development
マウス胚発生におけるNotchとは逆方向のDeltaシグナル解析

2012

JSDB-JSCB2012 Young Presenters Award for Excellent Oral Presentation
JWS-A5 Tetsuya Muramoto
RIKEN
Transcriptional pulsing dynamics of genes with different functions

JWS-A6 Shizue Ohsawa
Kobe Univ.
Mitochondrial dysfunction drives non-autonomous tumor progression in Drosophila

JWS-A12 Naohito Takatori
Osaka Univ.
A localized factor polarizes mesendoderm cells and separates mesoderm and endoderm fates in the ascidian embryo.

JWS-B6 Koshi Kunimoto
Osaka Univ.
Coordinated Ciliary Beating Requires Odf2-Mediated Polarization of Basal Bodies via Basal Feet

JWS-B9 Yuko Shimada-Niwa
Univ. of Tsukuba
Neurotransmitter receptors are essential for controlling developmental transition via steroid hormone biosynthesis in Drosophila.

JWS-B10 Rei K. Morikawa
Osaka Biosci. Inst.
Different levels of the TRIM protein Asap confer distinct patterns of axonal connections in Drosophila sensory neurons
JSDB-JSCB2012 Young Presenters Award for Excellent Poster Presentation
P1-049 Daisuke Saito
NAIST
Primordial germ cells transmigrate from blood stream to gonad in avian: novel behavior revealed by live-imaging analyses

P1-181 Yuki Wakayama
Natl. Cereb. and Cardiovasc. Ctr. Res. Inst.
Cdc42 promotes sprouting angiogenesis through formin-like 3-mediated formation of endothelial filopodia in zebrafish
JSDB-JSCB2012 Young Presenters Award for Poster Presentation
P1-004 Yuji Atsuta
NAIST
Tubule elongation and cell epithelialization are coordinately regulated by FGFs emanating from adjacent tissues

P1-005 Tokiro Ishikawa
Kyoto Univ.
ATF6 is essential for induction of ER chaperones required for early development

P1-012 Yoshiyuki Matsubara
Nagoya Univ.
Expression timing of Gdf11 and hindlimb position

P1-022 Yusuke Mii
Univ. of Tokyo
Heparan sulfate nanostructures regulate extracellular Wnt distribution and act as a core for Wnt/Dishevelled signalosome formation

P1-029 Yusuke Toyoda
Max Planck Institute A genetic screen and analyses of mitotic cell rounding.

P1-044 Nao Hiramoto-Yamaki
Kyoto Univ.
Cholesterol hops over the compartment boundaries in the plasma membrane an order of magnitude quickly than phospholipids

P1-054 Yoshinori Satoh
Yokohama City Univ.
A Novel Microtubule Binding Protein, MARKAP, plays essential roles for the Golgi-Ribbon Formation by Regulating Golgi-Nucleated Microtubules

P1-063 Chisako Sakuma
Univ. Tokyo
Microtubule interacting protein Dogi is required for neurite branching and elongation in Drosophila olfactory projection neurons

P1-069 Naomi Shinotsuka
Univ. of Tokyo
Live-imaging analysis of SCAT3 transgenic mice revealed the contribution of apoptosis and caspase-activation to the smooth progression of mouse cranial neural tube closure

P1-079 Tetsuhisa Otani
RIKEN
Dynamic Organization of Paracrystalline Actin Bundles by IKKepsilon

P1-090 Masaaki Iwamoto
NICT
Biased assembly of the nuclear pore complex determines nuclear differentiation in the ciliate Tetrahymena thermophila

P1-146 Mai Tasaki
Tokyo. Inst.
Tech. Raldh2, an enzyme involved in retinoic acid (RA) biosynthesis, is essential for osteogenesis in the medaka vertebral column.

P1-174 Haruki Ochi
NAIST
Paralogous enhancers: a crossover point between developmental robustness and stress response

P1-186 Tomoko Yamakawa
Tokyo Univ.of Sci.
Function of a neurogenic gene, pecanex in Notch signaling.

2011

44th annual meeting for
the Japanese society of developmental biologists
(cosponsor: the Asia-Pacific Developmental Biology Network)
Poster Awards
44th annual meeting for
the Japanese society of developmental biologists
(cosponsor: the Asia-Pacific Developmental Biology Network)
Poster Awards
P-1057 Keiichiro Kamura
(RIKEN CDB, Univ. of Tokyo) Dual function of cilia in Kupffer’s Vesicle: generation and sensing of nodal flow
クッペル胞繊毛の2つの働き:nodal flowをつくり、センスする

P-2041 Masafumi Inaba
(FBS) Membrane potential shifts caused by direct contact between pigment cells generate the stripe pattern of zebrafish
色素細胞間の接触による膜電位変化はゼブラフィッシュの模様形成に寄与する

P-2078 Chisako Sakuma
(Dept Genetics, Grad Sch Pharm Scis, Univ. Tokyo) Evolutionarily conserved protein Dogi is required for neurite branching and targeting by interacting with microtubule motor regulator Glued in Drosophila olfactory projection neurons
微少管モーター蛋白質制御因子Gluedと結合する新規分子Dogiは神経突起の枝分かれおよびターゲティングに必要である
44th annual meeting for
the Japanese society of developmental biologists
(cosponsor: the Asia-Pacific Developmental Biology Network)
Special Award
P-2116 Chizue Hiruta
(Dept. of Nat. His. Sci., Grad. Sch. of Sci., Hokkaido Univ.) Comparative approach to the evolution of ‘abortive meiosis’ found in asexual reproduction of the water flea Daphnia pulex
ミジンコの単為生殖で起こる「減数しない減数分裂」と有性生殖でみられる「減数分裂」の比較研究に向けて

2010

43rd Annual Meeting for
the Japanese Society of Developmental Biologists
Jointly Sponsored by the Asia-Pacific Developmental Biology Network
43rd Annual Meeting for
the Japanese Society of Developmental Biologists
Jointly Sponsored by the Asia-Pacific Developmental Biology Network
Excellent Presentation Awards
P-001 OTA RYOMA
Faculty of Advanced Life Science, Hokkaido University
Discrimination of the functions of Pumilio1 and Pumilio2 in the temporal control of mRNA translation during Xenopus oocyte maturation

P-029 Chu Kit Hang
Department of Biochemistry, Li Ka Shing Faculty of Medicine, The University of Hong Kong
Sox10 mutation affects cochleo-vestibular ganglion gliogenesis

P-030(SW1-04) HATORI RYO
Department of Biological Science and Technology, Tokyo University of Science
Functions of a helix loop helix transcription factor, Extramacrochaetae, in development of left right asymmetry in the Drosophila embryonic hindgut

P-043 Han Yanchao
School of Life Sciences, Tsinghua University
Deficiency of Grhl2 Impairs Otolith and Vestibular Development in Zebrafish Embryos

P-053 AKAGI KAZUTAKA
Gladuate School of Natural Science and Technology, Okayama University
Prepupal period is determined by a common biological timer system in different Drosophila species

P-055 Subramanian Manivannan
National Centre for Biological Sciences, Tata Institute of Fundamental Research, Bangalore, India
Metabolic Changes in Drosophila Inositol 1,4,5 Trisphosphate Receptor Mutants Confer Resistance to Starvation

P-056 Suganuma Takaya
Division of Biological Science, Graduate School of Science, Nagoya University
An examination on the timing of limb bud induction of Xenopus embryos

P-067 Rai Mamta
Indian Institute of Science, Bangalore, India
Spatio-temporal regulation of indirect flight muscle development and patterning by the transcription factor, erect wing (EWG) in Drosophila.

P-070 JO HONG SEOK
Korea advanced institute of science and technology
PTEN plays a pivotal role in retinal neurogenesis by supporting Notch signaling

P-081 Kurita Kazuki
Department of Life Systems, Institute of Technology and Sciense, The University of Tokushima
Divergent function of Delta/Notch signaling in formation of body segments in the intermediate-germband cricket Gryllus bimaculatus

P-123 Wang Szu-Chieh
Department of Life Science, Tzu-Chi University
Functional analysis of Aphid Vasa in Drosophila ovary

P-125 Hasegawa Kazuteru
Department of Genetics, School of Life Science, The Graduate University
for Advanced Studies Periodic activation of retinoic acid signaling creates stage-dependent gene expression change in Sertoli cells during mouse spermatogenesis

P-129(HT1-05) Ma Xianjue
Shanghai Key Laboratory for Signaling and Diseases, School of Life Science and Technology, Tongji University
Wallenda regulates JNK-mediated cell death and migration in Drosophila

P-145 Liu Chao
Institute of Genetics and Developmental Biology, Chinese Academy of Sciences
Prdm14 is required for multiple lineage neuron development in zebrafish

P-159 TAKINO KYOKO
Department of Cell Biology, G-COE, Kobe University Graduate School of Medicine
A non-cell autonomous genetic screen for identifying regulators of cell competition

P-170 Kawanishi Toru
Department of Biological Sciences, Graduate School of Science, University of Tokyo
zic1 and zic4 expression in the somite regulates dorsalization of the medaka trunk

P-184 MOURI KOUSUKE
Graduate school of biostudies, Kyoto University
Hunting for Novel Genes that Regulate Planar Cell Polarity: A Mutation of a Cohesin-subunit Gene Affected both PCP and Cell Packing

P-221 NONOMURA KEIKO
Department of Genetics, Graduate School of Pharmaceutical Science, University of Tokyo
Apoptosis contributes to normal brain morphogenesis not by restricting cell number but by ensuring the completion of neural tube closure

P-231 Liu Chi-Hsiu
Department of Anatomy and Cell Biology, College of Medicine, National Taiwan University
Molecular Cloning and Characterization of Neuronal Intermediate Filament Protein α-internexin in Chicken Embryos

P-245 JOSHI RAJSHRI
Developmental Genetics, National Institute of Genetics
Molecular addresses: motifs involved in compartment-specific localization of guidance receptors in Drosophila axons

P-252 Tsang Ka Hing
Department of Paediatrics and Adolescent Medicine, LKS Faculty of Medicine, the University of Hong Kong
Tspyl2 Regulates Hippocampal Long-term Potentiation via NMDA Receptor Subunits Nr2a and Nr2b Expression

P-271 Chan Roy
WL School of Biomedical Sciences, Faculty of Medicine, The Chinese University of Hong Kong
DYSREGULATION OF RETINOIC ACID SYNTHESIS IN EMBRYOS UNDER DIABETIC OR HYPERGLYCEMIC CONDITION

P-290 Abe Takashi
Department of Morphogenesis, IMCB, University of Tokyo
Sickie, a NEURON NAVIGATOR homolog, is required for the axonal development of Drosophila mushroom body neurons.

P-312 Qiao Yunbo
Institute of Biochemistry and Cell Biology Shanghai Institutes for Biological Sciences ,Chinese Academy of Sciences
AP2γ functions as a BMP downstream target to regulate primitive ectoderm fate determination

P-321(SW2-05) OKAMOTO KAZUKO
Department of Biophysics Graduate School of Science, Kyoto University
Studies on the mode of cell division during differentiation of archeocytes(pluripotent stem cells) in sponge, Ephydatia fluviatilis

P-342 SUGIMOTO RYO
Division of Germ Cell Biology, National Institute for Basic Biology
Stem cell differentiation is controlled by their progeny in mouse spermatogenesis

P-356 Chien-Yueh Chiang
Developmental Biology, Department of Animal Science, National Chung Hsing University
The reprogramming competence of Xenopus egg/oocyte extracts on NIH/3T3 cells

P-363 Takase Yuta
Graduate School of Biological Science, Nara Institute of Science and Technology
Reciprocal interactions between neural crest cells and blood vessel formation

P-368 Rajaei Flora
Department of Biological Sciences, National University of Singapore
Control of interneuron formation by the DM domain containing transcription factor Dmrt3

2009

第42回大会(2009年)
花崎陽さん(新潟大学)P173A
Knockdown of ouro genes in tail regression in transgenic Xenopus tadpoles
ツメガエルouro遺伝子の発現阻害による幼生尾部退縮の抑制

守山裕大さん(東京大学)P004D
Analysis of the somite-specific enhancer of the zic genes in medaka: toward understanding of the evolution of the the external morphology in vertebrates.
メダカzic遺伝子の体節特異的エンハンサーの解析; 脊椎動物における外部形態の進化の解明を目指して

高橋輝明さん(奈良先端大学)P129A
Formation of blood vessel network is controlled by the dorsal-ventral patterning of the central nervous system
中枢神経組織における血管ネットワークのパターニング