2009.07.01

DGD編集主幹 メッセージ

DGD編集主幹 仲村 春和

 2008年のDGDのインパクトファクターが2.3に上昇しました。MOD, DB, Developmentなど発生学関係の雑誌のIFが軒並みダウンしている中で、DGDは始めて2を突破しました。IFの算出はたとえば2008年のIFですと2006年、2007年のDGDの論文の引用された回数を論文数で割ったものです。論文を執筆されるときにできるだけ引用していただくようお願いいたします。 インパクトファクターだけが雑誌の質を判断する物差しではありませんが、その物差しの一つとしての役割は大きいと思いますので、やはりファクターをあげる努力は続けるべきだと思われます。

昨年は記念すべきDGDの50巻の年で、50巻特集号を号外として発行しました。これは、日本発生生物学会の歴史を知る上で、また実験発生学から分子発生生物学への歴史、発生生物学の現状の理解に役立つ特集になったと思います。私の手元に特集号がありますので、冊子体のほしい方にはさしあげます。

  51巻の特集として松永英治、大隅典子先生の編集によるPhylogeny and ontogeny of the nervous systemの特集を発行しました。この特集には第一線の方々によるクラゲ等の刺胞動物、プラナリア、ホヤ等の神経系の発生から、哺乳類の大脳皮質の発生、さらにはマウスの神経新生に関する総説、ニワトリの脳胞のフェイトマップなど、幅広いトピックでの総説を収めており、優れた特集になったとおもいます。

  これからの特集としては52巻にComparative aspects of stem cells, Mouse stem cells, Epigeneticsと3つの特集を計画しています。原著論文も受け付けていますので、これらのトピックに関する論文を計画されている方は是非投稿先の候補にDGDを考えて下さい。

  DGDに1ページ以内のnews & viewsを設けたいと思います。会員の方が自信作のoriginal paperを発表されたとき、ぜひnews & viewsとして投稿して、ご自身の仕事をアピールして下さい。

  今年になって、日本からの投稿より外国からの投稿が多くなっています。Internationalという点では歓迎すべきことですが、会員の方々の投稿が少なく、発行に苦労しています。会員の方々がより一層DGDに目を向けて、投稿して下さいますようお願いします。

  DGDの出版は引き続きWiley-Blackwell社から行うことになっており、経済的には学会にほとんど負担をかけることなく出版できています。さらなる向上に向けて会員の皆様の一層のご協力、ご支援をお願いします。
2008.07.18

DGD編集主幹 メッセージ

DGD編集主幹 仲村 春和

 DGDは今年50巻目を迎えております。その記念に50巻特集号を号外として、また6号に発生生物学研究のためのテクニック特集を組みました。さらに、太田訓正、近藤寿人両氏の編集によるシグナル特集を4号として出版致しました。

 50 巻特集号は26人の方々のご寄稿により、発生生物学会の歴史、発生生物学の現状に関する総説集となっております。Wiley-Blackwell社のご厚意によりon lineではfree access号としてセットして頂きました。岡田節人先生のインタビューを見て頂ければ、DGDは佐藤忠夫先生により始められたEmbryologiaと岡田要先生により始められた実験形態学誌が1968年に合併してできたということが理解できます。最初の頃は一年に一巻ではありませんので Embryologia刊行からは59年目、実験形態学誌刊行からは67年目を迎えております。

  DGDの特集では岡田先生のインタビュー、Nicole Le Douarin先生のニワトリとウズラ細胞の形態の違いを見つけそれをどう発展させたかということ、浅島先生らによるactivinを中心としたオーガナイザー研究の歴史と現状、近藤先生による発生生物学への分子生物学の導入、八杉、水野先生による内胚葉の領域化などの歴史的な総説、笹井先生による幹細胞研究の現状、相澤会長によるノックアウトマウス作成とその後の展開、濱田先生の体の左右差形成、影山先生のHesを中心としての神経分化・時計機構の解説して頂いております。すべての論文が発生生物学会の会員の方々に感動させる何かを持っているものと思います。この特集は若い方々の教育にも大きく役立ってくれるものと期待しております。テクニック特集は特にエレクトロポレーション関係とサカナの方面で充実した特集になりました。シグナル特集は太田・近藤両氏のご尽力によりWnt, Fgfを中心としたユニークな特集となっております。今年から表紙のデザインも変えておりますが、この特集の久保さんによる表紙は特に見事なできばえになっています。

  私が編集主幹を引き受けてから、毎年の発生生物学会のシンポジウム、ワークショップを中心として特集を組んでおります。一昨年の大会から昨年は再生の特集を組み、昨年の大会からシグナル関係の特集を今年発行致しました。今年の徳島大会では神経、幹細胞という話題を選んで特集を組む予定にしております。これらの特集がDGDのインパクトを高めるのに役立つことを期待しております。

  インパクトファクターに関しましては2006年の1.545から2007年は1.908まで上昇しました。インパクトファクターだけが雑誌の質を判断する物差しではありませんが、やはりファクターをあげる努力は続けるべきだと思われます。論文を書くときにより一層の引用をお願いする次第です。

  原著論文の投稿数は多くなく、特集を組まないと通常号の発行に支障をきたす状態です。インパクトファクターも上昇しましたので、会員の皆様から投稿が増えることを期待しております。原著論文に限ると採択率は50%程度です。

  さて、2008年からDGDは科研費の出版助成金を受けることなく、Wiley-Blakwell社との協力関係で出版しております。DGDを取り巻く環境は厳しいものではありますが、自立して出版を続けられるよう主幹として努力して参る所存です。会員の皆様の一層のご協力、ご支援をお願い致します。
2007.02.26

DGD編集主幹 挨拶

DGD編集主幹 仲村 春和

 このたび、八杉貞夫先生の後任としてDGDの編集主幹をおひきうけ致し、すでに2006年12月から活動を開始しております。相澤会長も述べておられるようにDGDを取り巻く状況は決して安閑としていられるものではなく、この時期にお引き受けしてはたしてやっていけるかという不安が大きいですが、学会員のご協力を仰ぎDGDを発展軌道に乗せたいと思っております。

  DGDは来年が50巻ということになりますので、これを記念して特集号を出版したいと思っております。歴史を知る方々、第一線で活躍しておられる方々にバックグラウンドから、研究の展開、将来の展望などに関して総説を書いて頂きたいと思っておりますので、依頼を受けましたら是非お引き受け頂きますようお願いします。一般投稿も受け付けて、記念号を充実したものにしたいと思っております。来年早々に出版するということになりますと企画が遅いくらいですが、近日中に方針を発表したいと思います。

  DGD は大会抄録集をのぞいて、特集号を出してこなかったように思いますが、大会などであるトピックについてまとまった発表があるときは特集を組もうと思います。第39回大会は再生のシンポジウム、ワークショップがあり充実しておりましたので、特集を企画したところ、皆様快く執筆下さり、私の初仕事は49巻2 号のRegeneration and Tissue Remodeling の特集号となりました。また、Blackwellのご厚意により特集のすべての論文がopen accessとなっております。昨年野地先生がlimb meetingを開催されましたが、これも野地先生にeditorになって頂いてlimb developmentの特集にしようと思っております。

 雑誌の質を上げるのにも取り組まなければいけません。現在ではimpact factorがその雑誌のランク付けに使われております。内容はもちろんimpact factorもできるだけあげる努力が必要だと考えます。Impact factorはその雑誌がどれだけ引用されたかによって決まりますが、私の印象ではDGDに載せた論文を皆さんが引用されてないように思っておりました。最近ISI Web of Science を解析した結果そのことが事実であることが判明しました。たとえば2004年刊行の論文は6割くらいが日本人のものですが、その論文を2005, 2006年に引用したものを見ると、日本人はたったの20%でアメリカ、ヨーロッパともに35%くらいしめています(図)。裏返すとDGDが国際誌として認められていることを意味していると思われ、心強くも感じられます。それでも、機会があるごとにDGDの論文を引用して頂くようお願いします。 Impact factorねらいの無理な引用をお願いしているのではなく、相応な引用をお願いする次第です。

  ここ10年ほどDGDはBlackwell社に出版をお願いしております。その出版は文科省の科学研究費補助を受けておりますが、科研費のシステムが変わろうとしており、文科省は競争入札を義務づけようとしております。これは、継続的な雑誌の刊行とはなじまない制度で、会長のメッセージにもありますようにNPO法人化とも関係して参りますが、DGDの自立化を目指していかねばならないと思っております。

  Jounalのますますの発展に向け、会員の皆様のご協力をお願い致します。