2022.12.01

一般社団法人日本発生生物学会第4期会長候補者および理事候補者選挙の結果報告

選挙管理委員長:中村 輝
会長候補者選挙
第1次選挙結果(10月24日開票)
投票総数:198票  無効票:0票
有効票数の過半数を得た会員がいなかったので、規程により上位3名(高橋淑子会員、田村宏治会員、林茂生会員(50音順))を候補者として第2次選挙を行うこととしました。

第2次選挙結果(11月17日開票)
投票総数:273票  無効票:0票
この結果、定款および規程に基づき、高橋淑子会員が会長候補者かつ理事候補者に選出されました。

理事候補者選挙
有効投票総数:2,155票
規程第七条4・5に基づき、14名の理事候補者が選出されました。
当選者(50音順、敬称略)
阿形清和、入江直樹、永楽元次、大澤志津江、倉永英里奈、近藤滋、杉村薫、武田洋幸、田村宏治、中村輝、丹羽隆介、林茂生、藤森俊彦、吉田松生
次点:田中幹子

補足:
規程 第七条
4 当選者は得票数の多いもの14名とする。ただし、得票数で上位14番目までに同数得票数があり、その総数あるいはそれより上位の得票者を含めた数が15あるいは、それを超える場合は下位の同数得票数について選挙管理委員の抽選により当選者を決定する。
5 第六条で選出された会長候補者が、理事候補者選挙において上位14番目以内の得票数があった場合には、次点者を理事候補者として繰り上げて当選者とする。

「定款 第二十三条 理事及び監事は、規程に定める手続きに従って社員総会の決議によって選任する。」により、第5回社員総会(2023年6月オンライン開催予定)において選任されます。
「第二十三条 2 理事会は、理事の中から会長の選定及び解職を行う」により、会長は理事会(社員総会と同日に開催予定)において選定されます。
(選挙管理委員:藤森俊彦、大澤志津江)
2022.11.11

Franco-Japan DB meeting Best Oral Presentation賞・Best Poster賞

Franco-Japan Developmental Biology MeetingでYuuki ISHITAさんがBest Oral Presentation、Yuki KogureさんがBest Poster賞を受賞しました。
2022.09.14

岡田節人基金 海外派遣報告書 島田龍輝(熊本大学)

熊本大学発生医学研究所
染色体制御分野 助教 島田龍輝
米国バーモント州Mt Snowで8月13日から19日にかけて開催されたGordon Research Seminar (GRS)とGordon Research Conference (GRC); mammalian reproductionに参加しました。GRC; mammalian reproductionは生殖細胞や生殖巣、生殖器官の発生に関する研究者や医療関係者まで幅広く哺乳類の生殖に関わる人が集まるconferenceです。GRSはGRCに先立って行われる若手研究者によって行われる研究集会で、博士課程の学生やpostdocなど立場の近い研究者の発表・交流の場として開催されています。前回2018年の開催から、2020年に予定されていたconferenceが新型コロナウイルスによる開催中止になり、4年ぶりの開催であったことから、久しぶりの開催を心待ちにしていたようで200人近くの参加がありました。ポスターの数も通常は30-40程度の演題が発表されるようですが、今回は104の演題が発表されていました。新型コロナウイルス対策のためポスター同士を離れて配置するために、4グループに分けられ、1回当たり30のポスター発表が行われました。連日異なるポスターが掲示されるため、時間外にポスター前で議論するということはできませんでしたが、限られた時間内に多くの発表者と議論するために常にポスター前で熱心な議論が行われていました。
私は減数分裂の開始と細胞周期のS期を同調する分子機構と、その破綻がメス特異的に不妊につながるという最近の研究結果についてGRSでposter発表を行い、GRCでは口頭発表をしました。GRSでは多くの若手研究者と研究についての意見交換をして交流を深めることができました。GRCでは、スペースの関係からposter発表することができず、口頭発表も会の終盤だったため、当初は活発な交流が期待できないのではないかと危惧していました。しかしながら、参加者は若手からシニアに至るまで熱心で、発表時の質疑応答は時間いっぱいまで議論することができました。さらに発表後も多くの研究者に声をかけていただき、議論を深めることができました。
久しぶりの対面での国際学会で大きな収穫だったのは、多くの研究者と交流できた点です。本会は合宿形式であり、毎日3食の食事時などに、気軽に議論する機会を設けることができます。自身の進めている研究について、同様の現象に興味を持って研究を進めている研究者を食事の時に捕まえて、自身の研究計画について議論して意見をもらうことができました。その研究者とはその後も大会期間中を通して頻繁に議論をして、お互いの考えに理解を深めるとともに、後日改めてzoom meetingをするなど、今後も研究交流の機会を持つことを約束するに至りました。口頭発表をして、多くの人に顔を知ってもらう機会になったことはさることながら、それ以外の場所でも知見と交流を広げるために対面式のGRCに参加できたことは非常に有意義であり、岡田節人基金より補助を受けたことで、このような機会を設けることができたことにこの場を借りて御礼申し上げます。
自分がGRCに参加した当時には、日本は未だ海外からの帰国者にPCRなどによる陰性証明を義務付けていました。このことが積極的な研究交流に悪影響をおよぼしたことは否定できません。私は最初の数日、食事の場などで積極的に交流を持つことは避けるようにしていました。しかし、せっかくの対面であるのだから積極的な交流をしなければ、十分な成果を得られないと感じ、中盤以降には積極的に交流ことにしました。このことにより多くの研究者とリラックスした状態で様々な議論ができ一定の成果が得られたと感じます。on line meetingでは発表者との議論は発表時に限られていますが、on siteではいつでも発表者を捕まえて、個人的な議論を持つことができるため、特に若い研究者のキャリア形成において重要な経験であると感じました。幸運にも私は陰性であることが証明され、予定通り旅程を終えることができました。現在は規制が緩和されることで、日本から国際学会に参加しやすい状況になってきました。国際学会で、発表や研究交流を行うことは若手研究者が交際的に研究を展開するうえで非常に有用であるため、今後はさらに積極的に国際学会に参加し、研究領域の開拓や領域をリードするような研究者と慣れるように、今後も努力していきます。
2022.09.02

海外便り№14 浜崎伸彦さん(University of Washington)

浜崎 伸彦
University of Washington
アメリカのUniversity of Washingtonに留学中の浜崎伸彦と申します。アメリカのシアトルの大学といったほうが伝わりやすいかもしれません。こちらではシングルセルほにゃららだとか、リネージトレーシングだとか、ハイスループットアッセイだとかの現場にポスドクとして2年間働いてきております。本題に入る前に、発生生物学会という個人的にも思い入れのある学会において、執筆する機会をいただきましたこと、特にご推薦いただきました中村輝先生と大澤先生に御礼を申し上げます。

早速、本題へ。

発生生物学会の若手のために海外留学記を、と言われ快諾したものの、何を書くべきか。なにか書き始めなければ。でも何を書けば良いのか、よくわからない。そもそも発生生物学会の若手の求めるものは何なのか? アカデミアでの成功? とにかく面白い研究を突き詰めたい? はたまた単に海外生活を覗いてみたい? よくわからない。いろいろと考えてみたものの、いわゆる海外サバイバル術などはもう列挙されているし、今更追記することなどないのではないか。要は良いラボを選び、良いプレーヤーでいれば基本的には幸せになるだろう。生活面では治安と気候がよければよかろう。そうだ、ここらへんから書き始めればよいではないか。まず、良いラボの条件とは、お金があることである。いきなり身も蓋もないが事実である。ポスドクは自身の才能を伸ばすための期間である。お金がないからあれもこれもできないと縮こまるようではどんな才能も伸びようがない。良いラボの2つ目の条件はいいPIである。良いPIとは、サポーティブであり、モチベーターであり、良い研究を進める方法を知っていて、それでいて自由に研究をさせてくれて、業界内でも評判がよく、人として尊敬できる、そんな人物である。そんなPIがこの世に存在するもんかと言われれば、確かに存在する。私のポスドク時代を振り返ると、二人のボスはどちらもそうだった。少なくとも私にはそう見えている。良いラボの条件その3は同僚である。本当に良いラボにはいい人材が集まる。持論だが人は周りの環境に合わせるように成長する。もしあなたが周りのレベルが高すぎて、やっていけるのかと不安になるような場所を見つけられたら、そこはあなたが最も成長できる場所である。ぜひそこに入り込めるよう全力で挑むとよいだろう。まとめると、良いPIがいて、良い同僚研究者がいるお金持ちラボである。うーむ、自分でも驚くくらい身も蓋もない。

次に良いプレーヤーの条件である。むしろ私に教えてほしいくらいだが、真っ先に思い浮かんだこととしては、

"守破離を意識的に使い分けられる"である。

守破離とは、"日本において芸事の文化が発展、進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想で、そのプロセスを「守」「破」「離」の3段階で表している" (Wikipediaより引用)

守破離を研究にあてはめると以下のようなものか。

守...既存の方法/学説を学び、模倣する

破...自分の考えに合うようにアレンジする

離...新しいコンセプトの提唱

例えば、あなたが新しい研究を始めたとする。研究の世界では、ある分野に精通していても少し離れた分野のことについては全くの素人。こういった場面では"守"から入る。受験で培った教科書で学ぶ方法も大事だが、学ぶの語源が真似ぶにあるという説から分かる通り、エキスパートがいるなら、アドバイスを受けに行ったほうが断然効率が良い。ここで問題なく基本的なことを再現できるレベルまで到達することを目指す。次に"破"について。教わったやり方の原理を深く理解し、試行錯誤しながらより良いものを目指す。この段階では、教わった手順や材料を変更することも厭わない。よくあることとして、教わったやり方を変えたくないという人がいる。恐らく失敗をしたくないのだろう。ただ、これでは教わったやり方や考え方を模倣して再現し続ける実験ロボットでいいではないか。そうではない、我々は人類未踏の領域を危険を承知で歩んでいくからこそ、人智の蓄積に貢献できるわけである。自分が居心地の良い現状に満足し、固執していることに気づくことが"破"の第一歩である。そして、"破"を繰り返し、失敗と成功を積み重ねていくと、自ずと失敗と成功の奥に透ける共通性、即ち自然法則が見えてくる。それが"離"の種である。ここから派生するものはすべて独創的なものとなる。
この順番こそが肝であり、今自分がどこのステージにいるのかを自覚した上で一歩ずつ進んでいけば、自ずと研究者にとっての"離"、すなわち研究者としてのアイデンティティが確立されていくのである。

守破離を滞りなく進めるために必要な能力は、常識と論文を疑う思考力、すぐにトライする試行力、そして、やらなくていいことを見極める不動力である。まあ平たく言うと、やる前によく考えて、やるべきことだけに集中して、まずはやってみるといったところか。いずれにしても良いプレーヤーはこうしたプロセスを意識的、もしくは無意識的に行っているように見える。

上記のように、プレーヤーとしての研鑽を積むのは重要だが、留意すべきことがある。華々しいCVを得るための最適行動と素晴らしい研究者になるための行動が必ずしも一致しないことである。どちらか一方でも大変なことだが、それを"両立する"戦略が必要である。また、アカデミアに残りたい人はいつかはマネージャー職 (教授職など)につく必要がある。プレーヤーとマネージャーで求められるスキルには乖離があることは周知の事実なのでプレーヤーのうちにマネージャーのスキルを積極的に取りに行ってもらいたい。

さて、なんだかんだ書いてみたものの、実際の留学中の過ごし方として、とにかく目一杯、精一杯、楽しんでもらいたい。研究面では日本ではありえない経験(良くも悪くも)を積めるだろうし、発生生物学の国際的潮流と日本の立ち位置も見えてくるだろう。いつか別の機会があればこちらについても述べたい。文化面ではアメリカに関しては好き嫌いが分かれるところだろうが、個人的には人と違うことが当たり前という文化が好きである。日本は人と同じことが当たり前 (否、同じであることが求められる)という側面が強いので、まるで正反対である。アメリカでは単純に同調の努力がない分、楽に生きていくことができる。もちろんこちらのこれは言わなくてもわかるだろうという期待が見事に空振りすることも多いが...
良くない点としては、医療制度、ビザ、税金など本当に同じ国かと思うほど非効率的な部分もあるが、そこを許容できるかどうかがアメリカを好きになるかどうかの分水嶺だと思う。また自然も豊か、というより、日本がコンクリ天国という異常事態だということにも気づく。そうそう、働く場所を選ぶ自由というのはPh.D courseもしくはPostdocの期間くらいしかない。そこに住んでみたかったから、というのも素晴らしい理由だ。


最後になるが、留学したいと口にするが、結局留学しない、通称"留学したいしたい病"の人は数多く存在する。断っておくが、私は留学経験があるから偉いとも思わないし、留学自体が目的というのは違うと思っている。それでも無責任にこれだけは言っておきたい。あなたの留学しない理由はこれから更に湧いてくる。大事なことなので、もう一回言わせていただく。あなたの留学しない理由はこれから更に湧いてくる。一回きりの人生、やらない理由を貯めてため息を付きながら愚痴るのはやめて、まずは気になるラボにメールしてみればいい。たったそれだけでいい。運良くinterviewに呼ばれれば、現地を見に行く(旅行の)チャンスだし、たとえアクセプトされなくてもトライはしたのだから、自分の気持ちには折り目がつくだろう。結局自分が数年後、数十年後、晩年、後悔しなければいいのだ。

それではみなさん、良い人生を。
2022.08.03

岡田節人基金 海外派遣報告書 Flore Castellan(東京大学)

東京大学大学院理学系研究科 生物科学専攻
特任研究員
Flore Castellan
FOCIS 2022 conference (San Francisco) Outcome report

The FOCIS (Federation of Clinical Immunology Societies) meeting focused on translational immunology with participants ranging from molecular biologist to clinicians. It was the perfect place for crossdisciplinary exchanges of ideas to apply our new developmental biology knowledge of maternal cells to their human medical implications and I am grateful to the JSDB in supporting my participation to this meeting.

At the conference, I presented by oral and poster presentations the findings of my recently completed doctoral studies. Our research focused on revealing the nature and roles of maternal cells in pups, and we observed a potential role of maternal cells to prevent adverse immune reactivity in the neonates. On the other hand, potential human clinical involvement of maternal chimerism have been indicated by the research led by Dr. Toshihiro Muraji on the incidence of maternal cells in the congenital disorder biliary atresia. Further translational research is needed to bridge this developmental biology knowledge of maternal cells and their clinical consequences.

At FOCIS, my presentations caught the interest of both medical doctors and scientists lead of medical database repositories, curious of the detectability of maternal cells in publicly available single cells datasets, opening the door to potential interdisciplinary collaborations.

In terms of career development, I had the opportunity to meet professors looking for postdoctoral fellows, and received an offer to join NYU Langone Health where I will be working from next January.

Finally, attending the pre-meeting courses and targeted workshops was very valuable for learning more about the proper methods and pipelines to analyze the immunophenotyping data I collected. In particular, the tools I was introduced to to combine CyTOF data from different batches were directly applied to the data in the paper we will be submitting to an international journal this month.
Photo 1: Poster presentation.
Photo 2: Oral presentation.
Photo 3: Poster presentation sideby- side another UTokyo alumni.
Photo 3: Poster presentation sideby- side another UTokyo alumni.
Photo 3: Poster presentation sideby- side another UTokyo alumni.
2022.07.29

海外便り№13 佐奈喜祐哉さん(Institut Curie)

佐奈喜 祐哉
JSPS 海外特別研究員
GENETICS AND PHYSIOLOGY OF GROWTH team
Institut Curie, Paris, France
こんにちは。フランス・パリのキュリー研究所でポスドクをしている佐奈喜です。 博士課程は京都大学生命の井垣達吏先生のもとでショウジョウバエ遺伝学をゼロから叩き込んでいただき、2018年からショウジョウバエ研究の巨匠とも言えるピエール・レオポルドのお世話になっています。4年目にもなると、私の中での海外研究生活の魅力やノウハウが見えてきたように思います。そこで、この海外だよりを読んでいる(おそらく研究留学についての情報収集を目的としている)方に向けて、本稿の前半では海外留学のケーススタディーを、後半ではフランスでの研究生活で得られたものについて紹介したいと思います。
海外留学ことはじめ
慣れ親しんだ母国を離れて海外留学を目指すとなると、高い心ざしで研究に打ち込むぞとの気合に満ち溢れているかと思います。研究留学をより充実したものにするために(トラブルを回避するために)は、小さなTipsが重要なように思います。海外留学を3ステップに分けたモデルをもとに、どうやって海外留学を始めるのか、どうすればベストの海外留学になるのかを考えていきたいと思います。
海外留学ことはじめ

慣れ親しんだ母国を離れて海外留学を目指すとなると、高い心ざしで研究に打ち込むぞとの気合に満ち溢れているかと思います。研究留学をより充実したものにするために(トラブルを回避するために)は、小さなTipsが重要なように思います。海外留学を3ステップに分けたモデルをもとに、どうやって海外留学を始めるのか、どうすればベストの海外留学になるのかを考えていきたいと思います。
①行き先を決める
 たとえ海外に行ったとしても、興味のない研究をしていては得られるものも少ないでしょう。行き先は、あなたのやりたいことのできる研究室レベルを選び出しましょう。アメリカは、サイエンスの中心と言われて目立ちますね。私も修士課程のころは、いつかはアメリカで研究をしてみたいと考えていましたが、自分の興味とベストフィットして、ご縁もあったことからフランスのピエール研究室を選びました。今までアメリカに行くために英会話を勉強してきたのに、まさかのフランス。失礼なことですが、行く前はフランスのサイエンスで大丈夫だろうかという心配もありましたが、結果としてはこれ以上ない大成功で、経験豊かなPIや興味を共有できる同僚から刺激を受けてプロジェクトを進めていけるのは楽しいことこの上ないです。
 充実した海外留学を送るために、早いうちから自分の興味に任せて論文を読み漁り、これぞと思う研究を続けているラボのリストを作っておきましょう。もし、これといってそそられる研究室が見当たらない場合は、先輩や先生にどのラボや論文が好きか聞いてみるのも良い手だと思います。自分の知らなかった面白い研究分野が見つかるかもしれません。
 行きたいところが定まり、学位取得が見えて来たなら、あとは当たって砕けろです。自分でメールを出してみる、学会で話しかけてみる、所属研究室の先生を通して探ってみるなど色々コンタクトの方法があると思います。向こうのラボのタイミングもあるので、断られても気にせずどんどん次の候補に移りましょう。もし、先方からも興味が示されると、CVと推薦書(2-3通)を送り、セミナー及びインタビューがセッティングされると思います。これまで頑張ってきたトークスキルや研究成果を存分に発揮してください。
ちなみに私の場合は、上村匡先生がピエールをセミナーに招待した時に、上村ラボの所属でもない私に昼ごはんに同行する機会をくださったことがきっかけでポスドク先が決まりました。巨匠ピエールの横でめちゃくちゃ緊張しながら刺身定食を食べていると、おもむろにピエールが「ポスドクを探している」と言い、私が「あなたのラボに行きたい」と言ったら決まりました。二言三言で決まってしまい、その後は刺身定食に付いていた日本式コロッケがうまいという話になったように記憶しています。さすが巨匠、度量が違うなと思いますが、こんなラッキーもあるので興味のあるラボ候補は常に考えておく、機会があればすぐに手を上げるよう心の準備をしておくと良いかもしれません。
②フェローシップ
 他の海外だよりでも触れられている通り、フェローシップの取得は歓迎されます。申請書を書くこと自体がトレーニングなので、たとえラボの研究費で雇われていても、チャレンジがしてみると良いと思います。私の場合は、1年目の海外学振は落とされ、ラボの研究費で養ってもらう間に結果を蓄え、2年目のチャレンジで無事に取ることができました。主なフェローシップは、海外学振・HFSP・Marie Curie・EMBO・渡航国先のグラント・日本からは内藤・上原・東洋紡・第一三共などが応募候補だと思います。海外学振以外は、学位をとった国からの移動が必須、共同研究実績がある研究室を行き先として認めないなどの制限や、学位取得後X年以内、移動してから2年目の応募不可など、さまざまな制限があるので注意が必要です。私はポスドクの間までに学位論文のためにピエール研究室と共同研究をしていたので海外学振しか選択肢が残されていませんでした。
海外学振はこちらでもユニークな制度なようで、一国が行き先の制限なくどの国でも研究生活をサポートする制度は他に見当たらないようです。マリーキュリーならヨーロッパ国内、HFSPなら参加国内など、多くのフェローシップには活動場所の制限がつきものですが、日本人なら行き先は問わず研究のために潤沢な資金を出してくれる海外学振は、とても恵まれているチャンスで、ありがたい限りです。ただ、海外だよりNo 11の川口さんもおっしゃられているように、手取りが半分になってしまうことがあります。海外学振に限らず、勤務先によっては雇用契約を結ぶ必要がり、社会保障や税金が引かれるためフェローシップ要項に記載されている額の半分が手取りとなることがあります。面白いことに、フランス国内であっても勤務先(大学や、ラボへの入室登録ない研究分野など)によっては雇用契約を求められず満額を手に入れられるようです。極めてケースバイケース、かつ今後制度が変わる可能性もあるのでフェローシップ応募前には必ずPIや事務に確認しましょう。もし、私のように手取り半分以下になったとしても快適に生活できます。その悔しさをバネに、より良い研究を目指していきましょう。
③プロジェクトを進める
さて、無事にポスドクを始めることができれば、あとはこっちのものです。フランスを含めて海外では日本と比べて分業や外注が整っているので、多くの時間を実験に注ぐことができます。NGSをセットアップし、インフォマティクスの人に解析してもらい、得られた知見からプロジェクトを進めていくことが一つの王道パターンのように思います。スクリーニングや新しい現象を探す最初のステップが大幅にスピードアップできるので、とても合理的で着実なプロジェクト進捗が期待できます。一方で見方を変えると、貴重なサンプルから面白いことを発見するのはインフォマティクスに任せて、解析結果という名の指示が飛んで来るだけのようにも感じます。更なる解析の組み立てはウエット研究者の腕の見せ所ですが、なんだか見逃していることが多いような気がしてなりません。データの元になった生命現象は実験者だけが生で見ていて、長年の積み重ねにもとづく細かい感覚はあなたにしかありません。効率的に進む共同研究ではスピードに圧倒されてしまいますが、パイプラインの吐き出すデータから何かを掘り出す探索こそがウエット研究者の経験が光るポイントだと思います。せっかく海外に来てまで追い求めている何か面白いことが、いつの間にかただの作業にならないように頑張りましょう。
④ポスドクからその先
 理想的な環境で研究に打ち込んでいると、あっという間に数年が過ぎます。ポスドクは一生続けるものではなく、次のポジションにつなげなければならない現実を忘れそうになります。ある日突然、事務から「この国の法律で期限付き雇用は6年以上認められないので、来年は契約更新ができない」とメールが来るかもしれません。ある日突然、ボスから「ラボを再編したいのでお前はやめろ」とのお声がかかるかもしれません。青天の霹靂はいつも突然やってきます。備えあれば憂いなし。ポスドクを始めたら、少しずつ次のキャリアについて考えなければなりません。ここでは、フランスで見つけた日本にはないキャリアパスを紹介します。
フランスの研究予算配分機関にはCNRSやINSERMなどがありますが、日本と異なるのは予算配分機関が多くの研究者の雇用元になっている点です。その例として、海外だよりNo 2の後藤さんがINSERMのパーマネント研究者というポジションを獲得されていますね。パーマネント研究者は、別途PIポストに採用されればPIになれるし、気に入ったラボがあればPIにならず好きなだけ研究に打ち込むことができる面白いポジションです。予算取りや雑務はPIに任せ、プロジェクトに専念できるポジションはとても魅力的に見えます。ラボにとっても、経験豊富で長期間に渡り複数のプロジェクトを牽引してくれるパーマネント研究者は、とても貴重な人材なようです。また、パーマネントエンジニア(技官)と呼ばれるポジションも用意されています。技官と言ってもPhD取得者で、一つのプロジェクトを進めるよりも、実験そのものが好きな人が目指すポジションのようです。ラボ内のプロジェクトをあらゆる面でサポートしてくれる、心強いラボの救世主です。私も実際にパーマネントエンジニアの方と一緒に仕事をさせてもらう機会に恵まれましたが、とても優秀です。日本でいう助教以上の経験値の方に実験を任せられる、もしくは実験を教えてもらえることが、いかにプロジェクトの推進剤になるかは容易に想像できると思います。このパーマネント研究者・エンジニアというポジションはヨーロッパでも珍しいようですが、ラボのノウハウの宝庫であり生産性の要になっています。ちなみに、国の機関で雇用されているので、家庭の事情など理由は問わず国内の好きな大学やラボに転勤することができるという、ライフワークバランスの面でも非常な魅力的なポジションです。採用はナショナルセレクションになるので狭き門ですが、毎年各分野で若干名ずつ採用されているようです。海外では日本と異なるシステムが色々とあるので、留学によって理想の働き方が見つかるかもしれませんね。どの国であれ、日本との違いを身をもって知れる留学はその後の研究人生の貴重な糧になると思います。あまり臆せず、外に飛び出してみてはいかがでしょうか。
海外留学で得られたもの
 私が海外留学を考え始めたのは学部3年か4年くらいだったと思います。聞き齧った話や周りの先生がたの経歴をみて、学位取得後はアメリカに行くものだと思っていました。博士課程になっても、まあ学位を取ったらどこか外国でポスドクをしようくらいにしか考えておらず、何か目標があったわけではありません。実際に、いざフランスに発つタイミングになっても、海外留学するという意義を見出せず、巨匠ピエールと一緒に働いてみたい、良いワインをいっぱい飲みたいくらいしかフランスに行く意味は思いつきませんでした。4年経った今でも、日本のラボとは違う文化や思考で研究が進むことを体験しましたが、海外は素晴らしい!日本のラボはダメだ!のような鮮烈な印象を得るには至っていません。どちらにも良い面と悪い面があるなかで、日本のラボも海外のラボも学生やポスドクとして働くには満足でした。
ここまで書いてみると、特に目標なく海外に行ってしまうと異文化に触れる機会にしかならないように思えますが、私にとっての海外留学ハイライトはピエールと働けたことだと思っています。巨匠なだけあり、日本人もびっくりの長時間労働でフランスアカデミーや研究所の仕事をされるなかでも、実験結果を聞くと「面白いね!次はどうするか?」と気持ちよくディスカッションしている姿を見ると、彼にとってサイエンスがいかに大きなモチベーションなのかと思い知らされます。俗にサイエンスへの情熱が強いPIは人間性を失っているということがあるかもしれませんが、ピエールはサイエンスの厳しさよりも楽しさに重きを置いているようです。この姿勢は、一生見習わなければならないと気付かされました。サイエンスへの情熱だけでなく、彼の人柄を伺わせるエピソードも事欠きません。どれだけ大量の仕事を抱えていてもラボメンバーや研究コミュニティに対してとてもサポーティブで、プロジェクトやキャリアパスだけでなく、頻発するさまざまな事務的トラブルに対しても、とても親身に時間をかけて話し合い、鮮やかに(時には苦労を重ねて)解決してみせる姿は心打たれるものがありました。この辺りは海外だよりNo 5の堀さんの記事と重なるものがあるかと思いますが、この人と働けたからこそ自分の中のロールモデルが激変したという経験はなかなか得難いものだと思います。もちろん日本にも多くの素晴らしい先生がいて、博士課程でお世話になる先生がロールモデルの中心になるだろうと思います。ただ、研究者は世界中にいます。日本にとどまり、隣の人と似たようなロールモデルしか持てないのも少しもったいないような気がしませんか?母国の日本で得られた経験と、好きなところに飛んでいって得られる経験をミックスしたオリジナルのロールモデルが出来上がってくるのは楽しいものです。ぜひ、海外留学にチャレンジしてみてください。
2022.07.28

Postdoctoral Fellow/Staff Scientist/Research Technician at OMRF in USA

The Srinivasan Lab at Oklahoma Medical Research Foundation (OMRF) is recruiting motivated researchers to conduct NIH supported research to study lymphatic vascular development and disease. Lymphatic vasculature returns interstitial fluid, immune cells and digested lipids to blood and is crucial to support the function of the circulatory, immune and digestive systems. A dysfunctional lymphatic vasculature causes interstitial fluid to accumulate in tissues, leading to chronic swelling (lymphedema). Lymphatic defects are also implicated in systemic inflammation, cardiovascular disease and metabolic syndrome. Yet, therapeutic approaches are not available to treat lymphatic diseases. Towards this goal the Srinivasan lab uses state of the art biochemical, cell biological and transgenic technologies to dissect the roles of transcription factors and signaling molecules that regulate lymphatic vascular development and disease.
Please check our latest publications: Cha et al (2016) Genes Dev. (cover image) June 16; 30: 1-16; Cha et al (2018) Cell Reports. (cover image) October 16; 25(3):571-584; Mahamud et al (2019) Development. November 5;146(21):dev184218; Geng et al (2020) JCI Insight. (cover image) July 23;5(14):e137652; Chen et al (2020) Development. (cover image) Dec 7;147(23):dev192351, and Cha et al (2020) Development. (cover image) Dec 13;147(23):dev195453.
The ideal candidate will be enthusiastic about challenging projects and will have experience with Cell Biology, Molecular Biology, Biochemistry or Immunology. Experience with mouse models is preferred.

Required Qualifications
Postdoctoral Fellow/Staff Scientist: Ph.D., M.D., or Ph.D./M.D.
Research Technician: Undergraduate degree and above.
Salary of postdoctoral fellows is according to the stipulation of NIH. Salary of the Staff Scientist/Research Technician will be commensurate with experience. Preference will be given to candidates with publications in respected journals. Please send CV, list of 3 references, reprints of publications and a brief summary of interests and career goals to Sathish-srinivasan@omrf.org.
OMRF is an independent, not-for-profit, biomedical research institute in Oklahoma City, USA. OMRF has been selected as one of the best research institutions for post-docs in the USA by The Scientist journal. Oklahoma City metropolitan area offers affordable housing, low cost of living, great public schools and numerous recreational activities. Additional information about OMRF can be found at http://omrf.org. Please check the Srinivasan lab website for more information about our research: https://srinivasan.omrf.org/
2022.07.01

海外便り№12 石東博さん(The University of Potsdam)

Institute of Biochemistry and Biology
The University of Potsdam
Junior research group leader (Academic Staff Member), Dongbo Shi
https://drshilabo.wordpress.com
ドイツのポツダム大学というところで独立して研究をしています石東博と申します。私自身も時折参考にしていた本欄にお誘いをいただき、経験を共有することで少しでも読者の方に役立てることがあればよいなと思い、筆を執ることにしました。博士号授与からもう(まだ?)7年。就職した同級生たちがマイホームを建て安住を始めている中、私(たち家族)の人生はまだまだふらふら五里霧中という感じで、不安がないわけではありませんが、好きなことを職業にして日々を楽しく過ごせる現在に、私自身はひとまずのありがたさを感じています。私自身は。。。

・日本からドイツへ
京都大学理学部に入学し、臨んだ入学ガイダンス。理学部のミッションは10年に一度の天才をちゃんと育てることで、去年一人すごいのが出てもうパリに行ったから、君たちはちゃんと卒業してくれればそれで大丈夫と言われて、えらいところに来たなと思いました。特にこれと決めたものはありませんでしたが、ふらふらと生物学、それも発生生物学に誘われました。
 卒業研究から、修士、博士研究と一貫して、上村匡先生(京都大学)の研究室に所属し、実際の研究は藤森俊彦先生(2009年から基礎生物学研究所)のところで行いました。京都は素敵なところでしたが、サークルやらアルバイトやらと様々な誘惑も多く、研究に本格的に打ち込み始めたのは基生研に移ってからでした。小松紘司研究員と一緒に、ほとんど着目されていなかったマウスの卵管の発生を、平面内細胞極性(PCP)の観点から研究を進めて、学位を2014年11月に授与されました。
ビジネスコンテストや企業インターンに参加したり、教員免許も取得したりと、研究一本と決めていたわけではありませんでしたが、一人で勝手に感じていた研究テーマに対する使命感と、「まだ大丈夫」という感触を信じて、博論まで駆け抜けました。もうちょっとやってみるかぐらいの感覚でしたが、振り返れば「あれっ、みんないない!」となっていました。藤森研でポスドクにさせていただいた後も、民間就職にいろいろ応募しましたが、転職扱いとなって、戦略コンサルティング以外のほとんどの企業から良い返事はありませんでした。なるほど、だからみんな卒業前にちゃんと就活するし、コンサルとかに就職するのねと、腑に落ちたものでした。博論までやってから、日本で就活するのは、当時まだ厳しい時代だったようです。
さて、研究の方はすっかり発生生物学のとりこになってしまったので、そのまま続けたいと思っていましたが、博士を取得した直後の自由に動ける機会なので、モデル生物を変えて、そして海外に出てみたいなと漠然と思っていました。卵管の仕事を片付けながら、海外の公募にいくつか応募し、実際面接にもいくつか出かけていきましたが、結果的には全滅でした。その中にはのちに所属するドイツ・ハイデルベルク大学のThomas Grebの研究室も含まれていましたが、植物の経験がやはりあった方がよいということで、面接後に断られていました。所属先の研究費雇用となれば、実動力が求められるのは当然で、なるほど、だからみんな海外学振とかで応募するのかなあと、こちらも腑に落ちたものでした。
2015年にフェローシップに応募しようとなり、海外学振(日本学術振興会海外特別研究員)がまず浮かぶのですが、私の印象だと、申請者のこれまでの研究とのつながりがないと厳しいのかなと思い、生殖管つながりで子宮の発生研究を米国テキサス州で行う申請をしました。一方で、前述のThomasとのやり取りに際して、植物の形成層の勉強をいろいろしていたのですが、どうも細胞レベルの基礎解析が抜けているように感じました。結局マウスのままになっちゃうかもなあと、少し残念に思っていたので、悔いが残らないようにと、形成層の細胞系譜を明らかにするような提案をこしらえて、ドイツのフンボルト財団のフェローシップに申請しました。申請書のCurrent state of researchという欄で、マウス卵管の話を最初書いていたのですが、Thomasから、そこはこれから提案する研究計画の現状を書くところだよと諭され、結局博士研究のことは申請書では何も書けず、業績欄で論文リストに挙げるだけでした。
幸運にも、フェローシップは両方とも採用との通知が届きました。海外学振はもちろんうれしかったですが、新しいことへの挑戦を受け止めてくれるフンボルト財団には懐の深さを感じました。家族での話し合いの結果、ハイデルベルクの方を選びました。ハイデルベルクは以前何回か訪れたことがあり、当時1歳の子供をこれから育てるとなると、こちらの方が良いだろう私たちが思ったのも理由の一つでした。
 
・ドイツでの生活
2016年の6月に家族でハイデルベルクへ移りました。フンボルト財団のフェローシップは2年間でしたが、子連れだと1年間延長でき、ボスの研究費雇用を挟んで、海外学振へと続けて、2021年の6月までと5年間滞在しました。二人目の子供も生まれ、1歳だった子供も小学校に入学し、数えきれない思い出、エピソードがありますが、印象深い点をいくつかだけ紹介します。便宜上
、日本とかドイツとかハイデルベルクとか、主語が大きくなっていますが、私の目で見れたことは限りがありますので、あくまで一例として差し引いて読んでください。
まず、働くこととは何だろうと、いろいろ考えさせられました。ドイツでは、「生活するための給与を稼ぐための仕方がない手段」という考えが共有されていると思います。ですので、お金をもらうための、契約上必要最小限の仕事しかしないというのが基本です。雇用者は雇い主のために働いているのであって、顧客のためではありません。ライフワークバランスもなにも、ライフの方が大事に決まってるわけで、サービス残業などもっての他です。閉店時間の17時は、店員が帰宅する時刻であることも多く、閉店間際に店に駆け込もうにも、ドアすら開けてくれないこともしばしばです。顧客側にたつと、最初はずいぶんとイライラしますが、段々慣れてくると、こちらの方が、日本のようにアルバイトにまで責任感やら連帯感、やりがいを求めない分、潔くてわかりやすい気もしてきます。ポスドクに限らず、ドイツの博士課程の学生は有給で、ドイツのシステム上では有期雇用契約です。さすがにここまでドライではないものの、基本的には同じ素地があるようで、関係なく勤勉に(?)働くのはアジア人であることが多いです。
 研究の取り組み方・考え方がずいぶん違いました。研究員は、研究員にしかできないことにできるだけ集中できるようにと、環境やシステムを整えようとしています。そのためには分業で、ルーチンワーク(=研究員じゃなくてもできる作業)をできるだけ他の人にやってもらうというのが基本の考え方です。日本では試薬瓶の洗浄まで自分で何でもやっていたので、随分思想が違いました。サンガーシーケンス一つ例にとっても、外注が基本で、解析する有償ソフトウェアも用意されていて、日本でPCRしてエタ沈して、手作業で塩基配列を確認していたのと比べれば、かかる作業時間は数十分の一でした。外注に限らず、ルーチンワークのためのテクニシャンや、機器専属のオペレーターなどのスタッフが雇用されていて、さらに手間がかかる実験は修士学生などのアルバイトでまかなったりしていました。前述のように、彼らは彼らの契約・仕事がありますので、事前の準備、調整が大事です。日本にいた頃のように、思い立ったら一人で好きな時に実験するわけにはいきません。「あっ、培地滅菌し忘れた」となっても、オートクレーブの時間は決まっていて、次の日まで待つほかありません(勝手にいろいろやるのはトラブルのもとで煙たがれる)。分業にはそれなりの面倒とトラブルも付きまといますが、上手に使いこなせば、一人でやるよりも効率的に進められ、そういった調整能力が博士課程から求められています。
 分業に限らず、効率をよく気にするようになりました。日本だと、理屈が通っていれば、「とりあえずデータ取っておくか」とか、「うまくいかなかったのでもう一回」というのがままあったのですが、ハイデルベルクに来てからは、ラボミーティングで何回かストップがかかったことがありました。コストパフォーマンス(費用というよりかは時間ですが)はそれでいいのか、本当にそれで証拠としての付加価値があるのか(同じことを違う方法で言ってるだけじゃないのか)、違う方法に移った方がいいんじゃないのかとか、やる前から、やるかどうかについてよく議論になりました。論文に載せないデータは取らなくてもいいと言わんばかりの調子で来るので、最初の頃は返答に困ってよくしどろもどろになってました。これはもちろん一長一短で、まだ慣れていない博士課程の学生が頭でっかちになって、一発の実験で成功しようとしてフットワークが重くなるのは見ていてなんだかなあとも思いますが、一般的には事前によく考えることはもちろん大事です。こうやって事前に仕事量を減らし、さらに分業することで、全員9-17時の勤務時間でもなんとか回していけるのかなと思います。現実には、「なんとか」なんていうものではなく、マクロ的には研究資金当たりの研究成果は、近年ではドイツの方が日本のはるか上を行っています1)。解くべき科学的な課題や、立てるクエスチョンによって、向き不向きはあるでしょうし、本当のイノベーションはそういった数値で測れないものもあるのでしょうが、同じ科学論文でも、裏では随分いろいろなやり方があるんだなというのは、大変勉強になりました。なお、そもそも議論好きという側面もあり、ラボ遠足の行き先を一時間議論したけど結果が出ないこともしばしばで、効率のためにやっているわけではないかもしれません。

・ポスドクから先へ
2019年秋には、高橋淑子総括のJST・さきがけ領域が立ち上がり、一期生の結果が公表されて、知り合いの先輩(?)方の名前がちらほら見えて、これは楽しそうでぜひ参加してみたいなと思いました。調べてみると、採択例は少ないですが、海外でさきがけ研究を実施している例もあるようで、申請するにあたっては特に制限はありません。コロナ渦でラボが閉鎖されていたのもあり、申請書作成にはちょうど良い環境で、前年度の採択率4.1%という厳しい現実をあまり気にせず、悔いが残らないように2020年度に応募してみることにしました。結果はなんと採択で、これには結構驚きました。業績の方も幸運が手伝い、当初フェローシップで掲げたテーマを2019年に、その後Thomasから頼まれたテーマも2021年に、比較的スムーズに論文にすることができました。2016年に種の蒔き方を同僚から習っていたかと思い返すと、感慨深く、少し出来過ぎな気もしています。
ここまで来ると、職探しをしないといけない環境になってきました。ドイツでは、ポスドクは基本的にはプロジェクト研究費の雇用で、自分の研究をするようなポストはかなり少なくなっています。Thomasも、そろそろ今が潮時で、そして売り時で、これ以上ハイデルベルクにいたら君のキャリアのためにはあまりよくないというアドバイスでした。さきがけ制度では、海外では雇用先を自分で見つけてくることになっていて、応募するとなると自分の研究ができるPIポジションしかないような状況になっていました。家族のことも考えると、ドイツ語圏、日本語圏、あるいは英語圏でそういう公募に出すことにしました。ただ、ドイツに来てから分野を変えたのもあり、国内ではほとんど知名度もつてもなく、公募情報を見る限りでは日本であまり応募できるポジションはありませんでした。この辺りは将来を見据えて、国内でのネットワークをもう少し築いておけばよかったなと後悔しています。
海外の応募は、ドイツでの成功例の申請書を参考にして履歴書やプロポーザルを書くわけですが、日本でよく見るような2千字以内でとか、そういった指定はほとんどなく、履歴書の項目も人によってばらばらで、10ページを超えることもざらのようです。アピールしたいだけご自由にどうぞという感じで、ついついテンプレートは無いのかと探してしまう私にはその自由さが新鮮でした。元ボス(Thomas)と程よく距離を離した、新規性がある研究提案をするのが本当は理想で、いろいろ検討・議論もしたのですが、急に考えてもデータがほとんどありません。実現性が乏しいなということで、今回はそこはあきらめて、元ボスと同じような研究を継続するけれども、被らないから大丈夫という方針で進めることにしました。この辺りは、本当は独立を見据えて戦略的に進める方が良かったなと思います。ただ、他の方のジョブトークを聞く限り、研究提案を実現できそうな経験・業績がちゃんとあれば、ドイツでは予備データがほとんどなくとも十分に検討に値するようで、日本とはだいぶ考え方が違うようでした。前述のようにポスドクが自分の研究費を持てずに所属先のテーマをやるのが一般的ですし、私もシロイヌナズナに触ったことがなくてもフンボルト財団のフェローシップに採択されたことを思えば、若者の挑戦を受け入れる環境は十分にあると思います。
申請書を整えてThomasに見せて相談したところ、いの一番に言われたのは、この写真何とかならんかとのことでした。日本で撮った証明写真みたいなものを使っていたのですが、確かに見せてもらったドイツの申請書ではそんなの見たことありません。慌てて知人のつてをたどってプロに写真を撮ってもらいましたが、これが効果てきめん。その後に出した公募はほとんど面接には呼ばれました。ちょうどさきがけの採択や論文受理が決まったタイミングで、その影響が大きいかなとは思いますが、一方で、顔の見栄えがどうのということではなく、これからヨーロッパでやっていくのに、ヨーロッパの文化・システムに適応する準備はできているのかということかなと解釈しています。これから一緒にやっていく同僚を探す時に、もちろん自分の個性は大事にしてほしいけれども、既存のシステム・慣例に目を配る気がない人とは、ちょっとやりづらいと感じるかもしれません。もちろん、突出した業績・構想があれば別なのでしょうが。
ヨーロッパではコンスタントに植物研究のPIポジションの公募があり、ドイツではDFG(ドイツ研究振興協会)のEmmy Noetherプログラム、フンボルト財団のSofja Kovalevskaja賞(海外からドイツへ異動する場合に限定)などもあり、PIになる機会は充実しています。それほどは業績・研究構想が突出していない私でも、何とか目にかけてもらえるのは、こうした機会の多さによるものも多いと思います。また、フェローシップではない通常のポスドク直接雇用が名目上6年までに限られており2)、ポスドク経験後の民間就職も非常に活発で、実際多くの同僚がバイオ系の会社や、出版社などに就職しました。こうした人材の流動性が、結果的には若手PIの機会の充実にもつながっています。ただ、一回はPIのチャンスをもらえますが、ドイツでもテニュアポジションは非常に限られています。大学でのポジションの数は州法によって定められているそうで(出典不明)、簡単には変わらないため、狭き門のようです。テニュアポジションが獲得できるタイミングは限られており、多くのグループリーダーはそのために転出したり、うまくいかないとグループ解散にもなるようです。
さて、面接に呼ばれて、中村哲也さんの海外だよりのように3)複数のオファーをもらっていい条件を引き出してなどと夢見ていましたが、世の中そうは甘くはなく、あと一歩のところでの落選が続き、最後の一歩は大きい一歩のようです。コロナの影響で面接がすべてオンラインになり、丸一日カメラに貼りつくのは大変疲れましたが、面接でいろんな先生方に名前を憶えてもらえ、他の公募に声をかけてもらえるようにもなりました。その縁もあり、テニュアトラックがつかないポジションではありますが、独立して自分の研究できる環境をポツダム大学で見つけることができ、今に至っています。

・ジュニアグループリーダーとして
2022年4月に着任してまだまだこれからというところで、あまり共有できる経験はまだありません。グループのメンバーを増やすためには人を雇用できる研究費が必要で、ドイツでは最も一般的なDFGのindividual research grantを一つ獲得しました。科研費のシステムとはいくつか違いがあり、せっかくの海外だよりですので少しだけ説明します。まず、締め切りが無く、通年申請を受け付けています。応募があったものから順次Reviewer二人に回して、査読を待ちます。査読が返ってくると、分野ごとの審査会が年4回あり、そこで決定する仕組みです。採択率は約35%とのことです。各申請に応じてReviewerを割り振るので、日本のように各Reviewerが公平に数十の応募を一斉に見て、点数をつけているわけではないようですし、直接の審査員も二人しかいませんでした。そういう面で公平さは多少犠牲にはなりますが、効率よく機動的で、私の場合だと2022年1月に申請して、4月には採択の内定が出ました。応募もフレキシブルで、科研費のように各機関に所属して提出する必要はありませんでした。申請当時は家族事情もあり、帰国して理化学研究所の杉本慶子先生のところにお世話になっていたのですが、4月にポツダム大に着任予定でも申請してよいかとDFGの担当者に聞いたら、着任したら研究費が必要なんだから、なんで申請しちゃいけないのと逆に驚かれたぐらいでした。DFG内の担当者も博士号持ちで、研究事情のことはよく把握していますし、博士取得後、あるいはポスドク後に就職先にこのような公的機関は良く挙げられます。
採択された場合も、されなかった場合も、Reviewerそれぞれから、A41ページほどのコメントをもらいました。それに加えて、選考委員会がどのように判断したのかについても1ページほどのコメントをもらいました。ここは良くて、ここは意見が分かれているが、委員会としてはこう考えているから云々が細かく記載されており、査読者の意見がそのまま決定されるわけではない過程がよくわかります。もちろん人がやることですので、反論したいところも、誤解だというところもあるわけですが、そういうプロセスが文章となって公開されることは、申請者側の次につながるので、とても参考になりました。全般的に評価は硬めで、夢を語るというよりは、一つ一つの計画・実験について、十分な理由付けが求められている印象でした。また、各Reviewerが審査する申請書の数が少ないからこそ、十分に時間をとってコメントが書けるのだと思います。コメントに対する反論を加えた申請書の改訂も認められており、私の場合も採択されなかったEmmy Noetherプログラムの申請書を基に、査読コメントに対し反応する形で改訂したものが、今回は採択されました。同僚の話では、研究がうまく進んでいる場合は、更新もできるそうで、DFGの方からぜひ更新しませんかとのお誘いが来るとのことで、研究者と一体となって、科学を推進していこうというDFGの気概が感じ取れます。
科研費のABCのように区分がなく、研究費の上限も明示されていませんが、一般的な目安としては、博士課程学生の3年分の人件費(約2000万円)と3年間総額500万円程度の研究費が基本で、追加で必要なものは、理由付けとともに書き足すようです。十分な理由があれば高額な申請も認められることがあるそうで、私自身もポスドク研究員の雇用を希望しましたが、残念ながら認められませんでした。採択決定後の開始時期も一年以内を目安として自由なようで、適任者が見つかり着任予定に合わせて調整できるそうです。また、正式な決定通知書は5月に来ましたが、審査会が開かれた直後から結果に関する個別の問い合わせは可能でした。細かいところをごちゃごちゃと並べてしまいましたが、年度や金額に縛られず、研究者が使いやすいように設計された無駄が少ないシステムのように私には感じました。
現在は研究グループのWebサイトを作って、公募を始めたところです。皆さんの周りにも海外で植物発生の研究してみたい修士学生がいらっしゃったら、、、とここは宣伝するところではありませんでしたね。きちんと研究グループを作って、研究サイクルを回していけるかどうか、不安もありますが、せっかく与えられた機会ですので、のびのびと挑戦してみたいと思っています。しばらくこれで落ち着いて研究と思っていたのですが、ホストとなっているポツダム大のMichael Lenhard教授は公募情報を随時転送してくれて、「こういうのは出し続けるものだ」とのこと。日本で培った感覚だと、成果が出る前に所属をころころ変えるのはネガティブな印象がありましたが、着任したばかりだとかそういうことは誰も気にしないから、テニュアをとるまでは応募し続けるものだそうです。確かにこれまでの選考でも、新しいところに着任したばかりの方が採用されたりしていました。落ち着きがないというよりは、引く手あまたという評価でしょうか。

・最後に
中村哲也さんの海外だよりのように3)、私も基本的にはもっと多くの日本人が海外での研究を経験してほしいなと考えています。好きな場所で好きなテーマを自由に選択できる職業はそうそうなく、世界共通の科学を生業とする研究者・学生の特権の一つです。ドイツはヨーロッパ中から人が集まって、ほとんど英語ネイティブでもなく、みんな語学コンプレックスを抱えながらやってますので、アメリカやイギリスとは違った環境で、私にはよく合いました。日本でもトップレベルの研究が行われていますし、知りたい知識・技術などは大抵のものが日本でも手に入る時代です。海外に来たから研究が進むとかそういうことではもちろんありません。しかし、科学は人間がやるもので、その背景にはその人となりや、文化、システムがあります。私が経験したこと自体はそこまで珍しいものでもなく、むしろすでに言われていたことに遠回りしてたどり着いた感もありますが、それを知識として読むのと、体験して習得するのとではやはり大きく違うのではないかなと思います。1・2年の留学でもよいですし、でも行くからには永住するぐらいのつもりで飛び込んで、その研究室や国の文化にどっぷりつかる人がもっと増えてほしいなと思います。テニュアポジションまで一直線に駆け抜けるのもよいですが、それだけが研究人生じゃないはずです。まだたどり着いてない者が言うのもなんですが。
ただ一方で、ドイツでの5年間は、ライフがいかにワークより大事かを学んだ期間でもありました。とてもハードワークで優秀な博士学生が、公聴会後のパーティで、私はもっと家族・彼氏との時間を過ごしたいから、アカデミアではなく民間就職すると堂々と言っていたの聞いて、こんなこと言える環境は日本にはないなと思いました。また、多くのヨーロッパ出身のPIが、アメリカのサイエンスは凄いけど、私たちが生活するところではないから戻ってきたと口にしていましたし、様々な異動の理由を聞いてみると、家族事情に行き着くことも少なくありません。もちろん、彼らは十分に優秀で、それを選べるところまでたどり着いたのですが、私自身は仕事に一心不乱に取り組むのが素晴らしく、私生活を仕事に持ち込むなんてという感覚があったので、かなり新鮮でした。
そういう立場からすれば、日本だろうと海外だろうと、老若男女問わず、地位や時間も問わず、それぞれの立場や環境で、できることをやって一緒に取り組むのなら、何でも受け入れるのが、本当のダイバーシティを大事にする研究環境だなと、私自身は思うようになりました。取ってきたデータ、やってきた解析で議論して一歩ずつ進めればいいのであって、他人の生活・人生に踏み入れてまで、実験とか研究とかの話はするものじゃないんだなという感覚がドイツでは普通だったように感じます。激励してモチベーションをあげる指導はありますが、はっぱをかけるとか、叱咤するとか、そんなシーンにほとんど出くわしたことはありませんでした。D論にしたって、本人が学位がほしいから書くものであって、システム上は3年の雇用契約が終わればそれっきりで、指導教官の方から何かするということはほとんどなかったです。また、特に年30日ある休暇は不可侵なもので、病欠とは別に(!)健康に休んで仕事に備える期間であり、「〇〇の支払いがまだなんですけど?」と電話がかかってきても、「担当者バカンス中です」と伝えれば、「それじゃまた来月連絡します」となるのが普通です。日本だと怒られそうですが、その伝票処理を急いできちんとやることに、どれほどの価値があるのだろうと考えるようになりました。
まとまりのない文章になってしまいましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。世界にはいろんな考え方ややり方がありますが、何も一番優れたところや方法に行く必要もないですし、日本がよいと感じるなら、それで大いに結構だと思います。海外にはいっても行かなくてもいいんじゃないかという、締まりのない落ちではありますが、どこか皆さんのキャリアを考える上で、参考になる箇所があれば幸いです。

1) 科学技術・学術政策研究所 『科学技術指標2021』
https://www.nistep.go.jp/sti_indicator/2021/RM311_00.html
2) Gretchen Vogel, Science, 2021 [https://doi.org/10.1126/science.acx9695]
3) 中村哲也 海外だより https://www.jsdb.jp/blog/article.html?page=145
ドイツ・ハイデルベルクの哲学の道からのThomas Grebラボの遠足時の写真。筆者はカメラマンで映っていません。ドイツ、ロシア、スウェーデン、トルコ、スイス、台湾、イタリア、中国などなどとルーツが国際的です。
面接にまったく呼ばれなかった日本で撮影した履歴書写真(左)と、面接によく呼ばれたプロにとってもらった履歴書写真(右)
ポツダム大学Institute of Biochemistry and Biologyの建物。新型コロナウイルスの影響で、入り口には検査ブースが建てられた。
2022.06.30

第55回大会 アンケート結果

第55回大会 アンケート結果をご報告いたします。
アンケート結果は、ダウンロードの上、ご覧ください。(0630)第55回大会アンケート結果.pdf (20ページ)

回答数:113
【アンケート項目】

Q1. 回答者の属性
Q2. あなたはどれで発表をされましたか?
Q3-1. 本大会ではシンポジウム/Oral Presentationを行いました。その会場数(今回は3会場ありました)についてお聞きします。
Q3-2. シンポジウム/Oral Presentationの適当と思われる会場数や、コメントがありましたらご記入ください。
Q4. シンポジウムについてお聞きします.特に内容が優れていたと思われたものがありましたか?
Q5-1. Free Style Workshopのテーマ設定はいかがでしたか?
Q5-2. Free Style Workshopのテーマ設定についてコメントがありましたらご記入ください。
Q6-1. Oral Presentationについてお聞きします。「発表時間について」
Q6-2. Oral Presentationについてお聞きします。「発表数について」
Q6-3. Oral Presentationについてコメントがありましたらご記入下さい。
Q7-1. ポスターの配置、時間は、いかがでしたか?
Q7-2. ポスターの配置、時間についてコメントがありましたらご記入ください。
Q8-1. World Cafeについてお聞きします。「World Cafe1ラウンドの時間について(1ラウンド30分でした)」
Q8-2. World Cafeについてお聞きします。「World Cafeのラウンド数について(今回は3ラウンドでした)」
Q8-3. World CafeについてWorld Cafeについてコメントがありましたらご記入下さい。
Q9-1. 英語での発表については、いかがでしたか?
Q9-2. 英語での発表についてコメントがありましたらご記入ください。
Q10-1. 研究者間の交流環境は十分サポートされていましたか?
Q10-2. 研究者間の交流環境サポートについてコメントがありましたらご記入ください。
Q11-1. Web abstract bookは、いかがでしたか?
Q11-2. Web abstract bookについてコメントがありましたらご記入ください。
Q12. その他の要望やご意見(会場アクセス、プログラム全般、会場運営、その他)がありましたらご記入ください。

以下は、次期大会(第56回大会・仙台)についての要望をお聞きします。
第56回大会
会期: 2023年7月22日~25日
会場: 仙台国際センター(宮城県仙台市)
大会長: 松居靖久(東北大学)
Q13. 学会の時間に関して
Q14. 招待講演者、Symposium講演者に関して
Q15. Symposiumに関して(複数回答可)
Q16. Free Style Workshopについて(複数回答可)
Q17. World Cafeについて(複数回答可)
Q18. Web abstract bookに関して
アンケート結果は、ダウンロードの上、ご覧ください。(0630)第55回大会アンケート結果.pdf (20ページ)

回答数:113
2022.06.08

55th Annual Meeting of JSDB Poster Awards

【Grand Prize】
P118A:
Drosophila Tpp is required for proper piRNA biogenesis in the nuage and facilitates the posterior localization of Aubergine to the germ plasm.
Hirono Kina (Institute of Molecular Embryology and Genetics, Kumamoto University)

【Poster Awards】
P028A:
Adaptive responses to protein restriction governed by nonessential amino acid tyrosine in Drosophila larvae
Hina Kosakamoto (RIKEN Center for Biosystems Dynamics Research)

P035B:
A chemosensory mutant exhibits cannibalism-like behavior in Drosophila
Nagisa Matsuda (Program of Biomedical Science, Graduate School of Integrated Sciences for Life, Hiroshima University)

P070A:
Heparan sulfate proteoglycans are involved in a feedback loop with Wnt11 and core PCP components in the establishment of planar cell polarity
Minako Suzuki (Department of Basic Biology, The Graduate University for Advanced Studies, SOKENDAI)

P097A:
Flexible Shh and Fgf8 expression domain in regenerating axolotl limb guarantees consistent limb morphogenesis in different limb sizes.
Saya Furukawa (Okayama University, Graduate School of Natural Science and Technology)