2014.10.27

夏季WS2014 参加報告書 冨永斉(基生研)

基礎生物学研究所形態形成研究部門
冨永 斉
今回の浅虫でのワークショップでは、研究者同士のよい交流の機会を得ることができたと思う。 研究発表を通して、自分に近い世代の研究者がどのような研究をしているかを知ることができたが、胚の遺伝子発現や、胚操作による機能解析、個々の細胞の挙動に着目したもの、メカノバイオロジーに至るまで、分野は多岐に渡っていた。また、研究手法やアイディアも独創的なものが多く、オリジナリティがあって面白い研究をするための参考になるものばかりで、今後の自分の研究に活かしていきたいと思った。 また、今回のワークショップは質疑応答の時間が長めに取られていたので、ディスカッションを通してそれぞれの研究を深く知ることができた。

自分の研究発表に対しても、問題点の指摘や、これからの研究の方針に関するアドバイスなど、有意義な意見を数多く得ることができ、研究の方針を見直す良い契機が得られたのではないかと思う。今回得られたこれらの意見を、今後の研究を考える上で参考にしていきたいと考えている。 懇親会でも、パネリストの先生方や他の発表者と、お互いの研究発表や、これからの研究などについて、発表後の質疑応答ではできなかったような、より詳しい意見交換をすることができた。このような議論を通して、多様な研究分野を持つ学生や若手研究者同士の知り合いと交流を深めることができたので、今後ともディスカッション等を通して交流を深めていけたらと思う。

会場は、海に近い場所で、景色もよく、今回の様な小規模なワークショップを開くには良い場所だと思った。最終日の地引網実習では、種同定の作業を通して、普段関わることのない分類学の世界にも触れることができた。また浅虫の海から、自然界に生息する動物の多様性を再確認することができ、改めて生物学の面白さと、これからの発展性を感じた。
2014.10.27

夏季WS2014 参加報告書 大沼耕平(首都大学東京)

今回参加した夏季ワークショップには、パネリスト・ポスドクから修士課程の学生まで、研究材料やテーマが異なる幅広い年代の研究者が集まった。そういう人たちと議論・交流することは、普段中々できないので、非常に有意義であった。また、研究の考え方や発表の仕方など反省点・改善点が見えてきたので、来て良かったと感じた。研究とは離れるが、地引網体験や採った魚の種同定は初めての経験だったので、新鮮で楽しかった。全体を通して、刺激的なワークショップであったと思う。

シンポジウムでは、質疑応答の時間が約20分あり、普段の学会よりも長かった。そのため、自分と他の人の発表の両方で、いつもより長く様々な質問に触れることができた。その中で、自分も思いついた質問もあれば、思いつかなかったものもあった。自分が思いつかなかった質問を聞くことができ、こういう考えもあるのだと勉強になった。同時に自分の勉強不足を感じたので、改善していきたい。

また今回思いがけず、どうすればわかりやすく自分の発表を伝えられるかを学ぶことができた。シンポジウムで様々な発表を見聞きし、どういう発表がいいか、悪いかを比較して判断することができた。プレゼンテーションの優秀賞をとった方々の発表は、とても参考になり、良いところを真似していきたい。

地引網で魚を採った後、その種の同定を試みた。同定は、魚をよく観察してその形態の特徴を同定本に書かれているものと照らし合わせて行った。普段慣れていないせいか、観察で魚の特徴を捉えるのが中々難しく、何回か種を間違ってしまった。体験ということで行われた地引網・魚の種同定だったが、ただの体験に留まらず、よく観察することの大事さを改めて感じる良い機会となった。「よく観る」ことは、研究の遂行・発展に大事なので、今回の体験をきっかけに、そのスキルを伸ばしていきたい。

 今回のワークショップから色々学ぶことができ、参加して良かったと感じている。ここでの経験を今後の研究に活かしたい。
首都大学東京 理工学研究科 生命科学専攻 
発生プログラム研究室
大沼耕平
2014.10.27

夏季WS2014 参加報告書 亀水千鶴(基生研)

基礎生物学研究所 初期発生研究
総合研究大学院大学 博士後期課程 2年 
亀水 千鶴
夏季ワークショップ参加にあたって、旅費を支援していただきとても感謝しています。

はじめ、青森で開催ということで金銭的、距離的な問題もあり参加しようか迷いましたが、先生方や同世代の学生と短い期間でしたが濃密な時間を過ごすことができ、本当に参加してよかったと思っています。

 昨年から新たな研究課題に取り組んで1年たち、ちょうど結果も出始め不安と緊張の中参加をしました。発表がはじまると、みんな堂々と発表をして、先生方からの厳しい質問にもしっかりと答えており、同世代の学生なのにすごいなと感心しました。
自分の発表になるとやはりものすごく緊張しましたが、なんとか発表を終えることができました。しかし先生方からの質問に対してはうまく答えられない点がいくつかありました。
発表を通して自分のまだまだ甘い点がわかったこと。自分では考えていなかった点への指摘を受けてさらに検証すべき点がわかりました。今回は学生だけではなく、先生方の講演もありました。すごい先生方のおもしろい話や教訓的な話を聞けて良い経験になりました。

始めの頃はほとんど会話がありませんでしたが、会が進むにつれて学生や先生方とも話せるようになり、自分の研究や相手の研究、日頃の悩み等について夜遅くまではなせるようになりました。2日目の夜には、外でバーベキューをしながらお酒をのみ、青森のおいしいホタテを食べながら、先生や学生とさらに親睦を深めることができました。

 今回シンポジウムに参加することで、刺激を受けて色々なことを考えるきっかけになり、さらに研究をがんばろうという気持ちになれました。このようなシンポジウムがこれからも続いていけばいいなと思いました。
2014.08.01

Message from the principal editor of DGD

DGD Editor-in-chief Harukazu Nakamura

This year, we received the grant of scientific research funds for developing information transmission capacity globally. The essential feature of this application is to strengthening the ability of DGB to be the hub Journal of Asia and Oceania.

We have appointed Professor Kathryn Cheah of Hong Kong University as the editor of Asia region and Professor Don Newgreen, University of Melbourne of Oceania region. This would enhance partnerships and create the closer relationship between both regions. They have already started working on the feature article on "Morphogenesis and Organogenesis".

This article would create the most valuable session with speakers of APDBN Symposium together with Japanese, Hong Kong Chinese, Chinese and Australian researchers expanding the understanding of endless topic of developmental biology at 47th Annual Meetings of the Japanese Society of Developmental Biologists.

Some of the accepted papers will be open access by this grant. These papers would be selected by the editor in chief, though self recommendations are also welcome.

The big change is that the printed journal would be closed down from vol.57 2015, and DGD will reborn as the on-line journal. I personally miss losing the printed journals though it can not go against the trend of times and cost reduction. I hope this change will benefit all the members for the better service.

This year's IF was announced at the end of July. The IF has slightly declined to 2.178 compared to the last year's 2.397. In the category of Developmental Biology, the ranking had stayed the same and DGD was ranked 29th place out of 41 journals. In the Category of Cell Biology, DGD was positioned 135th place out of 185 journals. For instance, IF of 2013 is calculated by the average number of cited papers of 2011 2012. We hope that all the members would cite DGD papers as many as possible for the higher rank in 2015.
2014.05.25

ISDB 2013 参加報告書 佐藤恵莉子(東北大学)

東北大学生命科学研究科生命機能専攻
神経機能制御分野 修士課程1年
佐藤恵莉子
この度、日本発生生物学会より旅費支援をいただき、2014年5月27日から30日まで名古屋で開催された第47回日本発生生物学会に参加しました。本学会ではシンポジウムやオーラルプレゼンテーションだけでなく、フラッシュトークや若手ワークショップなども行われており、若手研究者が多くの方から質問やアドバイスを受けられる場が設けられていました。また、ポスター発表も2日間にわたって行われ、なるべく多くの発表を聞けるようにと配慮されており、年会を単なる自己満足の発表の場とするのではなく、活発な議論を促し、発生生物学の分野を新たな段階へと進行させようとする気概が伝わってきました。一部を除いて全般にわたり英語を使用言語と設定したことも、分野の違いによって、内容理解が難しい発表もありましたが、自分自身だけでなく発生生物学会全体で見た時にも、今後必ず役に立つだろうと感じました。
私は本学会で、メカニカルストレスによる細胞分化制御についてポスター発表を行いました。研究内容が純粋な発生生物学とは少し異なっているため、聞きに来てくれる人があまりいないのではないかと不安に思っていましたが、当日は多くの方に発表を聞いていただくことができました。また、自分では気が付かなかった点について指摘を受け、意外な切り口からの質問を沢山いただけたことで、新たな課題がみつかり、今後の自分の研究について考える良い機会になりました。
その他の発表では、プレナリー・レクチャーでAlexander Schier博士やHans Clevers博士といった海外で活躍されている方々のお話を聞くことができて大変勉強になりました。また、分野外ではありますが特に興味を魅かれたのはカブトムシの角形成についての研究で、性差を司るdoublesexという遺伝子の働きをRNA干渉により抑えると雄にも雌にも未完成な角がつくられるというお話でした。カブトムシを対象とした研究に関する発表を初めて聞いたのでとても興味深い内容でした。このように個性的な発表が多くあるのも、発生生物学会の魅力の一つであると思います。

今回の発生生物学学会では多くの人の発表を聞くことができただけでなく、自分の研究成果も発表する機会をいただけたことはとても貴重な経験になりました。このような機会を与えて下さった日本発生生物学会、並びに関係者の方々に深く感謝いたします。
2014.03.26

ISDB 2013 参加報告書 茂木淳(東北大学)

東北大学農学研究科修士2年
茂木 淳

私は東北大学農学部海洋生物科学科に所属し、ヒラメに備わっている概日リズムの形成機構について研究しています。そのため、発生生物学会では普段では聞けない、様々な生物の発生に関する研究を聞くことができ、新鮮な気持ちで学会を通して勉強することができました。各生物でのTALENやCrispr/cas9を用いた遺伝子ノックアウトの研究は初めて目にするものが多く、衝撃を受けました。異なる種間での発生のメカニズムには相違点、類似点がそれぞれあります。まだ勉強不足な私にとって、それらの知見を多く知ることで、点と点を線で繋ぐように、発生学の全体像を少し垣間見えるような気がしました。また自身のポスターのディスカッションでも、国内外の多くの研究者の方に話を聞いていただき、貴重な意見をいただくことができました。特に予想していたよりも多くの海外の方に興味を持っていただけたことが嬉しかったです。しかし私の英語力の低さから、質問に対して十分に解答、議論することができなかったことが心残りで、やはり英語をもっと勉強しようと切実に思いました。また若手の研究者と交流し、意見交換をすることができたことは良い体験になったと思います。

以上のことから、今大会への参加は私のような院生にとっても今後の研究につながる貴重な機会になりました。最後に、このたびの学会参加に際して東北復興として旅費を支援して下さったこと、大変感謝しています。私の住む仙台も地震により特に海沿いは大きな被害を受けました。多くの研究者がそれぞれの関わり方で、東北の復興に向けて活動しています。私自身も、微力であっても自身のできることを考えて、被災地と末長く関わり続けていきたいです。
2014.03.23

ISDB 2013 参加報告書 小野寺望(岩手大学)

岩手大学大学院 連合農学研究科
寒冷圏生命システム学専攻
小野寺望
複数年にわたり震災支援旅費補助をして頂き、心より感謝申し上げます。
東日本大震災により母親が津波に巻き込まれ亡くなりました。そのため震災から今まで、私は週末や研究活動の合間を利用して、母の代わりに祖母の介護の手伝いをしています。また研究の進展に伴い、アルバイトに割くことの出来る時間も殆ど無くなってきました。更に、研究室の財政状況が悪く旅費の補助が困難であるため、震災以来、この制度を利用させて頂いております。
発生生物学会は私が学部4年生であった2009年から毎年参加しており、これまで何度かポスター発表など行い、今年度は初めて口頭発表をさせて頂きました。今回は、本大会0日目のサテライトワークショップにて「ニワトリ胚中脳視蓋でみられる転写因子をコードする軸索性mRNA」という発表を行いました。質疑応答時には貴重なコメントを頂き、現在、それらを研究にフィードバックさせつつあるところです。この研究の半分ぐらいのデータは数年前に既に得ていましたが、データの信憑性を上げることに腐心したり、あるいは中途半端なデータを公開するとビッグラボに真似されて追い越されてしまわないかという懸念もあり、これまで長く非公開にしていました。
例年そうですが、今回の年会でも、他の研究者・大学院生の方々の発表に知的刺激をたくさん受けました。東北地方は県の面積が広く、岩手大学と隣の東北大学までの直線距離は、東京と福島県南端、あるいは理研CDBと基生研の間ぐらいの距離があるため、同じ/近い分野の研究者の話を生で聞いたり、discussionしたり出来る年会は自分にとって貴重な時間です。
最後になりましたが、本大会に参加するにあたり、多大なるご支援を下さった日本発生生物学会、学会関係者の皆様に心より御礼申し上げます。今回の経験を自身の研究生活に活かし、より一層深く研究に取り組んでいく所存です。
2012.07.01

DGD編集主幹 メッセージ

DGD編集主幹 仲村 春和

昨年は大地震に見舞われましたが、幸いDGDの編集は滞りなく行われ、53巻には例年を大幅に上回る論文を発行することができました。しかし、震災後は投稿論文数が減りましたのでそれが54巻に影響して、54巻の論文数は減る傾向にあります。会員からの多数の投稿をお待ちしています。

 今までの最多ダウンロード論文(DGD Wiley -Blackwell Prize)、最多被引用論文(DGD Editor-in-Chief Prize)の表彰に加え、昨年からDGD奨励賞 (DGD Young Investigator Paper Award)として若手を表彰しています。DGDの質の向上と若手のキャリアアップにつながればと思います。
 若手研究者がいい原著論文を発表されたときは、それを中心に総説を書いてDGDに投稿することをPIの先生方は若手の研究者にお勧めください。総説の書き方と自身の研究観を磨くチャンスになることと思います。若手のそのような総説は引用も多くインパクトファクターの向上にも貢献しています。

DGDは毎年9号のうちの2つの号を特集に当てています。53巻は三浦正幸先生編集のApoptosisと漆原秀子先生編集の粘菌の特集に当て、54巻は塩見春彦先生編集のRNAと宮田卓樹先生編集の神経特集に当てました。いずれもりっぱな特集に仕上がったと思います。会員からの特集のご提案をお待ちしています。55巻にはChick特集とイメージング特集を計画しています。

2011年のインパクトファクターが発表されましたが昨年とほぼ同じ2.2と落ち着いています。DGDへのいい論文の投稿とDGD論文の引用を引き続きお願いする次第です。
2010.09.01

DGD編集主幹 メッセージ

DGD編集主幹 仲村 春和

DGDの編集長を引き受けて約4年になりますが、会員の皆様のサポートにより2009年のインパクトファクターも2.3をキープし、厳しいながらもそれなりの評価を受けていると思っています。
副編集長を務めてこられた阿形清和先生が次期会長に決まり、田村宏治先生が幹事長を務めていることから、副編集長を近藤寿人、林茂生、松居靖久の3先生と交代しました。3先生ともこれまでDGDの編集に積極的に関わっておられますので、DGDのさらなる発展のために強固な体制ができたと思っています。
これまでWiley-Blackwell社の協力を受け、編集長賞(最も引用された論文)、Wiley-Blackwell賞(最もよくダウンロードされた論文)を表彰してきましたが、2010年からはDGD奨励賞(DGD distinctive paper award 2010)として、原著論文のポスドク、あるいは大学院生の筆頭著者を表彰する予定です。

2010年には藤澤敏孝、阿形清和先生編集によるComparative aspects of stem cells、藤森俊彦、丹羽仁史先生の編集によるMammalian stem cells、古関明彦先生編集によるEpigeneticsの特集を出版しました。これらは現在ホットな研究分野であり、会員の皆さんの研究に大いに役だつものと期待しています。
2011年には三浦正幸先生編集によるApoptosis、漆原秀子先生編集による粘菌の特集を企画しています。

 投稿に関してましては、外国からの投稿は増えていますが、国内からの投稿が少なく、発行に苦労しています。会員の方々の投稿をお待ちしています。
2009.07.01

DGD編集主幹 メッセージ

DGD編集主幹 仲村 春和

 2008年のDGDのインパクトファクターが2.3に上昇しました。MOD, DB, Developmentなど発生学関係の雑誌のIFが軒並みダウンしている中で、DGDは始めて2を突破しました。IFの算出はたとえば2008年のIFですと2006年、2007年のDGDの論文の引用された回数を論文数で割ったものです。論文を執筆されるときにできるだけ引用していただくようお願いいたします。 インパクトファクターだけが雑誌の質を判断する物差しではありませんが、その物差しの一つとしての役割は大きいと思いますので、やはりファクターをあげる努力は続けるべきだと思われます。

昨年は記念すべきDGDの50巻の年で、50巻特集号を号外として発行しました。これは、日本発生生物学会の歴史を知る上で、また実験発生学から分子発生生物学への歴史、発生生物学の現状の理解に役立つ特集になったと思います。私の手元に特集号がありますので、冊子体のほしい方にはさしあげます。

  51巻の特集として松永英治、大隅典子先生の編集によるPhylogeny and ontogeny of the nervous systemの特集を発行しました。この特集には第一線の方々によるクラゲ等の刺胞動物、プラナリア、ホヤ等の神経系の発生から、哺乳類の大脳皮質の発生、さらにはマウスの神経新生に関する総説、ニワトリの脳胞のフェイトマップなど、幅広いトピックでの総説を収めており、優れた特集になったとおもいます。

  これからの特集としては52巻にComparative aspects of stem cells, Mouse stem cells, Epigeneticsと3つの特集を計画しています。原著論文も受け付けていますので、これらのトピックに関する論文を計画されている方は是非投稿先の候補にDGDを考えて下さい。

  DGDに1ページ以内のnews & viewsを設けたいと思います。会員の方が自信作のoriginal paperを発表されたとき、ぜひnews & viewsとして投稿して、ご自身の仕事をアピールして下さい。

  今年になって、日本からの投稿より外国からの投稿が多くなっています。Internationalという点では歓迎すべきことですが、会員の方々の投稿が少なく、発行に苦労しています。会員の方々がより一層DGDに目を向けて、投稿して下さいますようお願いします。

  DGDの出版は引き続きWiley-Blackwell社から行うことになっており、経済的には学会にほとんど負担をかけることなく出版できています。さらなる向上に向けて会員の皆様の一層のご協力、ご支援をお願いします。