○谷口 雅彦 清水 孝雄
東大・院医・生化学分子生物学,CREST, JST
セマフォリンは大きな分子ファミリーを形成していて、分泌型と細胞膜結合型に分けられる。セマフ ォリン分子のいくつかは反発性の軸索ガイド分子として機能できることが報告されている。また、免疫系や形態 形成に関わっている報告もあり、セマフォリンは神経発生だけでなく、様々な生物機能に関わっている可能性 がある。 今回の発表では、我々は新規のマウスセマフォリン分子をクローニングしたので報告する。このセマフォリンは クラス6のセマフォリンに分類される膜結合型の分子である。また、このセマフォリンには少なくとも4つのイソ フォームが存在し、これらがスプライシングの違いにより作られることを明らかにした。この新規セマフォリンの 発現様式を詳細に検討した結果、成体では脳と肺に高い発現が認められた。また、少なくとも胎生10.5日では 発現が認められた。脳での発現は胎児から成体になるまで同程度の高い発現が認められ、成体の脳では解析 した領域のほとんどで発現が認められた。これらのことより、この新規セマフォリン分子は胎仔期の神経発生 過程だけでなく、成体においても神経の可塑性などに関わっている可能性が示唆された。現在、活性などを詳 細に検討中である。
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