○佐藤 淳1,2 和田 浩則1 坪崎 陽一郎1,3 田中 英臣1,2 西脇 優子4 政井 一郎4 野島 康弘1,2 岩崎 美樹1,2 川上 厚志5 岡本 仁1,2
理研・脳センター・発生遺伝子1,科技団・戦略2,東京医薬専3,理研・政井独立主幹4,東大・院理・生物5
我々は, 後脳運動神経細胞の発生機構に関与する分子を同定するために, 既に上鰓神経節(顔面、舌咽、迷走感覚神経節)の形成に異常を示すゼブラフィッシュ変異体non- epibranchial(nep)と、すべての鰓弓神経の軸索伸展に異常を示すephemeral(epr)を単離してい る。感覚神経節は鰓弓プラコードから生じ、後脳の特定領域にそれぞれの神経軸索を形成する。ゼブラフィッ シュの野生型胚では受精後48時間において、鰓弓神経軸索が形成されるが、突然変異体nepでは、受 精後48時間において、顔面、舌咽、迷走感覚神経節の形成が認められず、さらに迷走神経からの軸索伸展の 異常が観察された。従って、nepは、特定の鰓弓神経節の発生・維持にかかわる遺伝子であると推定さ れる。Bulked Segregant Analysis(BSA)法を用いて、この変異のマッピングを行ったところ、連鎖グループLG20にマップされ、変異遺伝 子座から0.05cMに位置するSSLPマーカーを同定した。一方、eprはすべての鰓弓神経の軸索伸展が欠 損した表現型を示す。この変異体は黒色素細胞が欠損する表現型も示すことから、神経提細胞の分化異常が 、鰓弓神経の軸索伸展に何らかの異常を示していると推定される。BSA法を用いて、この変異のマッピングを 行ったところ、連鎖グループLG7にマップされ、変異遺伝子座から0.14cMに位置するSNPマーカーを同定した。 現在、両遺伝子のクローニングを目的として、PAC/BACクローンを用いた染色体歩行を行っている。
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