○三好 悟一 別所 康全 影山 龍一郎
京都大ウイルス研
Heslikeは、bHLH型転写因子Hesファミリーとの相同性を指標にRT-
PCRを用いて単離同定した。HeslikeはbHLH領域においてHesおよびhesrファミリーと相同性を示すが、両ファ
ミリーがもつC末端特異的モチーフや、塩基性領域の特徴的なアミノ酸(Pro/Gly) をもっていなかった。
In
situ
ハイブリダイゼーションおよび免疫染色によりHeslikeの発現を解析したところ、胎生9.5日目に中脳腹側部で発
現が開始し、それ以降は中脳/後脳境界である峡部より吻側においてのみみられた。胎生10.5日目以降は中
脳の腹側や間脳の腹側視床領域、終脳の腹側などの脳室周囲層に発現した。
グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)の抗体を用いてGABA産生ニューロンの発生と比較したところ、Heslik
e発現領域のすぐ外側にGAD陽性ニューロンが存在した。すなわち、Heslikeを発現した未分化な細胞からGAB
A産生ニューロンが分化すると考えられた。
そこで、中間径フィラメントNestinのプロモーターおよびエンハンサーを用いて未分化神経系に幅広くHeslikeを
強制発現させたところ、胎生11.5日目で中脳領域に異所性にGAD陽性細胞が分化していた。
以上の結果より、HeslikeはGABA産生ニューロンの形成を促進すると考えられた。
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