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肋骨形成と体節の遺伝子発現パターンの表皮外胚葉依存性


平尾 晶子1,2  青山 裕彦2

阪大・院理・生物1,広大・院医歯薬・解剖2


脊椎動物の中軸骨格は、体節中胚葉より発生する。体節は、初め上皮性構造である。発生が進 むにつれて、腹側部が間充織様の椎板に、残りの上皮性の部分は、皮筋板となる。従来、肋骨原基は椎板に あるとされていたが、Kato と Aoyama (1998) は、ニワトリ- ウズラ胚移植実験から、肋骨の大部分を占める肋骨遠位部の形成が皮筋板に依存していることまたその原基 が皮筋板もしくはその直近の組織であると結論した。Huang ら (2000) による反論をふまえKato はさらに詳細な移植実験により、肋骨の遠位部の原基が皮筋板と椎板の境界部に存在することを明らかにし た。一方ニワトリ2日胚において表皮と体節との間を遮断する微細手術を行った胚は、その後肋骨遠位部が形 成できない。このことを利用して、正常胚の体節で発現していると報告されたいくつかの遺伝子について、その 発現パターンを表皮-体節間の遮断の有無でどのように異なるか比較検討した。 その結果;【1】皮筋板の外側部は、内側部と異なり、表皮からの影響がなくなるとPax3, Sim1 の発現が低下し上皮構造が失われること、【2】皮筋板の直近の間充織細胞で見られる強いPax1 の発現は表皮に依存していること、【3】皮筋板を取り囲むような発現の見られるγ-FBP や、隣接する筋板の接合部付近の間充織で発現するScleraxisも表皮- 体節間が遮断されると発現が見られなくなることが明らかになった。これら表皮によってその発現が調節され る遺伝子の発現領域は、肋骨原基と目される皮筋板- 椎板境界領域を含んでおり、肋骨形成との関わりが示唆される。今後はこれらの遺伝子が肋骨形成にどのよう に寄与しているかを追究したい。


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