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メダカにおける椎間板形成機構の解析


猪早 敬二1  鈴木 徹2  工藤 明1

東工大・生命理工1,独法・水研センター・養殖研2


一般に脊椎は、体節から派生した硬節の細胞が脊椎骨の雛形となる軟骨細胞へと分化後、骨へ と置き換わることにより形成される(内軟骨性骨化)。しかしながら硬骨魚類の脊椎骨は高等脊椎動物と異なり 、硬節の細胞が軟骨細胞に分化せず、脊索の周囲に直接、骨が形成する(膜性骨化)。魚類硬節の発生運命 系譜は未だ明らかになっていないが、脊椎骨を形成する骨芽細胞へと分化していると考えられる。そこで我々 は、魚類硬節の細胞が脊椎形成に関与しているか否かを明らかとするために、硬節に発現する遺伝子twis tのGFPトランスジェニックメダカの作製を試み、それに成功した(前大会報告)。このトランスジェニックメダ カ系統では、生きたまま硬節の挙動を観察することが可能であり、さらに、頭部神経堤細胞に由来すると考え られる内臓頭蓋の各骨格の発生も観察できる。興味深いことに、twist- GFP陽性細胞は胚発生の後期過程で、予定椎間板領域の脊索周囲に局在するようになり、その局在は成魚の 椎間板の周囲においても継続して観察された。これらの結果は、魚類硬節の細胞が脊椎形成に関与し、さらに 椎間板の形成および維持に関与していることを示唆している。一方、自然発生突然変異体であるダルマメダカ (通称)は脊椎融合の表現型を示す。この変異体における骨発生様式を詳細に解析したところ、椎体形成期で 既に椎体同士の融合が認められ、椎間板領域の形成に異常が生じていることが強く示唆された。次に、交配 によりtwist- GFPトランスジェニック“ダルマ”メダカを作製したところ、椎体同士の融合が認められる予定椎間板領域におい て、twist- GFPの発現が欠失していることが明らかとなり、硬節細胞の椎間板形成への関与を支持した。さらに、椎体形 成期の胚にレチノイン酸処理を行うと椎体の融合が観察されたので、併せて報告する予定である。


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