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ゼブラフィッシュtbx24(fss:fused somites)遺伝子の発現調節領域の解析


荒木 和男  岡本 裕之  名古屋 博之

(独)水研センター・養殖研・育種チーム


ゼブラフィッシュのtbx24遺伝子は体節の分節化が起こらない突然変異体fssの変異を起こした遺 伝子である。これまでの研究から、tbx24は、分節化において重要な働きをするmesp遺伝子や未分節中胚葉領 域で発現場所を変動するher1等のもっとも前方での発現を制御して分節化を誘導するものと考えられている。 また、FGFによって発現誘導されること、尾部末端で発現するfgf8は分節の起こる場所を規定するとの報告か ら、 FGF8がtbx24の発現を誘導し、tbx24を介在して体節の分節化を制御していると考えられる。しかし、fgf8とtbx2 4の発現領域が完全に重ならないことから、fgf8がtbx24の発現を実際に制御している直接的な証拠はない。も し、tbx24がfgf8によって発現誘導されるのであれば、tbx24の発現領域にFGFに応答するための配列が存在 するはずである。また、現在、体節の分節化を制御するモデルの一つとしてdiffusionモデルがあるが、このモ デルが正しければ、tbx24遺伝子の発現調節領域の中に、前方から来るsignalに応答する領域が存在するは ずである。そう言う意味からもtbx24の発現調節領域を解析することは興味深い。 全長12.8k.b.p. のtbx24のゲノム遺伝子は、fused somitesの受精卵に注入すると体節の分節化を回復させることから、このゲノム遺伝子はtbx24遺伝子を正確 に発現させるために必要な全ての発現調節領域を持つと考えられる。そこで、その5’上流域、イントロン、3’ 下流域をEGFPと組み合わせた発現ベクターを構築し、ゼブラフィッシュの受精卵に注入して、その発現様式を 解析した。その結果、tbx24の5’上流域のみをEGFPと組み合わせた場合、中胚葉領域と頭部の一部で弱く発 現する。これに、第1イントロンの部分を連結すると著しく発現が増強される。さらに3’下流域を組み合わせる と、未分節中胚葉に限極して発現する様になる。そこで、手始めとして、5’上流域と第1イントロンの解析を進 めている。


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