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標的遺伝子破壊マウス胚を用いたHox遺伝子の下流候補遺伝子の探索


中川 巧1  下里 大輔2,3  黒岩 厚1

名大・院理・生命1,名大・理・生命2,理研・発生再生研3


脊椎動物の四肢形成過程ではAbd- Bファミリーに属するHoxa,d遺伝子群が、肢芽間充織の細胞接着性の調節、細胞分化経路の決定、 軟骨形成後の軟骨増殖・分化の維持を正常に行う為に必須であることが示されつつある。しかし転写調節因 子としてのHox 遺伝子の分子的機能、下流遺伝子については未解明な部分が多く残されている。我々は四肢形態形成におけ るHoxa,d遺伝子群の下流遺伝子を同定するためにHoxa- 13標的遺伝子破壊マウス胚、Hoxd- 11?13を欠損するHoxDdel標的遺伝子破壊マウス胚、Hoxa- 13/HoxDdel二重標的遺伝子破壊マウス胚を用いた。これらの標的遺伝子破壊マウス胚に見 られる指間間充織の不完全な細胞死、軟骨凝集塊のパターン形成不全の表現型に注目して、指間間充織細 胞の細胞死に関与しているdickkopf-1(以下dkk- 1と略記)、軟骨凝集に関与するとされているEphA7、指間間充織の未分化マーカーと考えられるmSlug及び同ファミリーに属するmSnailを下流遺伝子候補とし発現解析を行った。その結果、dk k-1Hoxa-13-/- 個体におけるAER直下・指間間充織細胞での発現減少が観察され、第一指欠損領域における発現 拡大が観察された。EphA7は野生型において、自脚全体で弱く発現し始め、軟骨凝集塊のパターンに 一致した発現パターンを示すが、12.5dpcの特定の遺伝子型の胚において発現パターンが消失し、弱い発現が 自脚全体で観察された。軟骨凝集塊のパターンを調べるとこれらの遺伝子型の胚では自脚の軟骨凝集塊が形 成されていなかった。またmSlugHoxDdelホモ接合体において軟骨凝集塊中心部 での異所的な発現を示した。本大会ではこれらの遺伝子発現を詳細に報告するとともに、これらの遺伝子発現 変化から予想される四肢形成過程におけるHox遺伝子の役割について考察する。


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