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アフリカツメガエル胚の表皮に発現する新規レクチン分子XEEL


永田 三郎  中西 美聡  南波 玲子  藤田 尚子

日本女子大・理・生物


レクチンは糖鎖を認識するタンパク質であり、脊椎動物の発生においても細胞間相互作用や細胞 接着などを通じて重要な役割を果たすと考えられている。我々は、神経認識分子RPTPβのリガンドを探索して いる過程で、アフリカツメガエル尾芽胚の発現ライブラリーから新規レクチン分子を偶然クローニングした。こ の分子の性状と発生過程での発現パターンなどについて解析を行ったので、結果について報告する。
単離したクローンは、分泌シグナル配列を含む342個のアミノ酸残基からなるタンパク質をコードし、既に知ら れている表層胞レクチン(XCGL)やほ乳類の小腸レクチンと63%?69%の相同性を示す。ノーザンブロッティン グやRT- PCRでは、XEELは原腸形成以前に転写を開始し、急速にmRNA量の増加が見られるが、調べた限り成体組織 で発現は認められない。ホールマウントin situハイブリダイゼーションによると、この分子の発現は後期神経胚(St.16)から体全体の表皮の約50%の面 積を占める小型の表皮細胞に認められる。しかし、孵化腺、鼻プラコード、セメント腺には発現は認められない 。XEEL特異的なアミノ酸配列を含む組換えタンパク質を抗原にしてウサギ抗血清を作成し、胚抽出液のウエス タンブロッティングを行うと、St.27の尾芽胚以降に約45Kの分子が検出される。以上の特徴から、我々はこの新 規分子をXEEL(Xenopus embryonic epidermal lectin)と名付けた。
XEELと相同性を示すレクチンは、先天性免疫や細胞接着などの機能を持つと推測されている。しかし、受精膜 形成や卵割期の細胞接着に関与するXCGLを除くと、生理的役割はほとんど解明されていない。今後XEELの 糖鎖特異性や、アンチセンスによる発現ノックダウン実験等による機能解析を進める予定なので、結果がまと まれば合わせて報告したい。


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