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強靱結合組織に特異的に発現するTenomodulinのChondromodulin- I様ドメインは血管新生抑制作用を示す


宿南 知佐1  大島 佑介2  開 祐司1

京大・再生研・生体分子設計学1,阪大・院医・眼科学視覚学2


Chondromodulin-I (ChM- I)は、軟骨細胞のDNA合成促進活性を指標にしてウシ胎仔骨端軟骨から精製された121アミノ酸からなる糖タ ンパク質で、軟骨細胞の増殖・分化を促進する一方で、血管新生を抑制する。ChM- I前駆体は、335アミノ酸残基からなるII型の膜タンパク質として合成され、糖鎖修飾の後、C末端部分がプロセ シングを受けて細胞外に分泌される。ChM-IのC末端2/3(ChM- I様ドメイン)は、8つのシステイン残基を含み脊椎動物では、非常によく保存されている。我々は、ChM- IのC末端機能ドメインに高い相同性を有する新規の膜貫通蛋白質として、Tenomodulin (TeM)をクローニングした。TeMは317アミノ酸で構成され、N末端側に膜貫通領域を有するII型の膜型タンパク 質であると考えられた。TeM遺伝子の発現は、腱、靭帯、角膜、強膜などの血管に乏しい強靱結合組織に特異 的であった。今回、我々は、ヒトTeMのC末端領域(Glu202-Val317)あるいはヒトChM-I(Glu215- Val334)を発現分泌するアデノウイルスベクターを構築し、TeMの血管新生に対する作用を調べた。血管新生 に対する作用は、アデノウイルスを遺伝子導入したヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)にVEGFを添加後、D NA合成能、細胞の伸展・接着、遊走能および管腔形成能を測定することによって解析した。その結果、TeM(Gl u202-Val317)あるいはChM-I (Glu215- Val334)を導入した細胞では、DNA合成能が減少し、管腔形成能が著しく阻害された。また、ヴィトロネクチンコ ート上での細胞伸展が抑制され、遊走能の低下を認めた。これらの結果より、TeMはChM- Iの機能ドメインと相同性を有するC末端領域を介して、血管新生を抑制することが示唆された。


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