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ニワトリ胚における血管網形成過程とchondromodulin-Iの発現局在


滝本 晶  宿南 知佐  開 祐司

京大・再生研・生体分子設計学


間葉系では、軟骨は例外的に無血管な組織である。我々は、血管内皮細胞に対する増殖抑制活 性を指標にして軟骨抽出物からChondromodulin-I (ChM-I)を同定した。ChM- Iは、マウスやヒトでは軟骨性骨原基の形成とともに誘導され、無血管ゾーンに特異的に発現している。一 方、ニワトリ胚では、ChM- Iの発現は軟骨だけでなく、体節、脊索、神経管の蓋板と底板など多様な部位で認められる。そこで、本研 究では、卵黄静脈から墨汁を注入することにより血管網を可視化したニワトリ胚 (stage18-30)を用いて、whole mount in situ hybridizationを行い、血管網の確立とChM- Iの発現パターンを比較検討した。stage18-19の胚では、ChM- Iの発現が眼胚、鰓弓、心房の上部及び全ての硬節に認められた。一方、血管網は、頭部、心臓、肢芽及び 体節間を含む全身に形成されていたが、ChM- Iの発現部位と排他的なパターンを示した。肢芽の血管網が明瞭となり伸展が進行するstage24- 25では、ChM- Iは血管網の存在しない肢芽の間葉組織に発現していた。軟骨性骨原基の形成が開始するstage26- 27では、予定軟骨分化領域において血管網の縮退に伴って、ChM- Iの発現が検出されるようになった。肢芽において指の形成が明瞭となるstage29- 30の胚では、指間の間葉組織(水かき)に血管網が形成されているのとは対照的に、ChM- Iの発現は無血管の軟骨に限局していた。以上の結果から、ニワトリ胚において、ChM- Iは軟骨形成期以前の無血管領域にも発現し、血管網のパターン形成に何らかの役割を果たしていると考 えられた。


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