○茂木 和枝1 竹内 重夫2 豊泉 龍児2
神奈川大・理・総理研1,神奈川大・理・生物科学科2
NodalをはじめとするTGF-beta superfamilyのリガンドは、前駆体蛋白質として分泌され、その-RXXR- モチーフ部位が、Furinなどのエンドペプチダーゼによる限定分解をうけて、活性型に変換される。Furinの仲間 (Subtilisin-like proprotein convertase)の阻害剤として働く、-RXXR- モチーフアナログであるヘキサアルギニン(H-(D)RRRRRR-NH2)やDecanoyl-RVKR- chloromethylketoneの二つのペプチド性阻害剤をツメガエル初期- 中期神経胚の側板に注射したところ、左側板に注射した場合にも、右側板に注射した場合にも、6割を超える 注射胚に心臓逆位/内臓逆位が生じた。どちらの阻害ペプチド投与の場合にも、注射胚の形は左右性を除いて は正常であり、生存率も高かった。従って、Furinの仲間の酵素が左側板かその近傍組織で働くことが、神経胚 の左側板特異的なXenopus nodal related- 1の発現、ひいては正常な左右性の決定に必要であることとが示唆された。また、不明な点の多い 両生類胚の右側決定のシグナル伝達経路に、右側板で機能するTGF-beta superfamilyのリガンドの、プロドメイン部分のプロセッシングによる活性化が関連していることも示唆された。F urin阻害剤を胞胚腔に注射した場合には、胚の伸長が顕著に阻害され、単眼奇形や心臓の低形成が高頻度に 生じた。
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