○中村 憲彦1 徳元 俊伸2 岩尾 康宏1
山口大・理・自然情報1,静岡大・理・生物地球科学2
アフリカツメガエル初期胚は、卵割期はDNA合成期(S期)と分裂期(M期)のみで構成される同調 的な分裂を行い、中期胞胚遷移(MBT)を境にG1・G2期の出現とS期の伸長により非同調的な分裂へと転換す ることが知られている。しかし、この細胞周期の転換の詳細な機構については不明な点が多い。我々はこれま でに、M期の開始と進行に関わるM期促進因子(MPF)のサブユニットcdc2とcyclin B1が同調分裂期とMBT直後の非同調分裂期とでどのような挙動の変化があるかを間接蛍光抗体法と共焦点 レーザー顕微鏡を用いて調べ、cdc2とcyclin B1は同調分裂期に細胞表層で大量に存在し、非同調分裂期になると表層の存在量が減少していくことがわか った。今回は、同調分裂期に特徴的なcdc2とcyclin B1の多量の表層での分布が微小管やマイクロフィラメントなどの細胞骨格とどのように関係しているかを調べ た。微小管重合阻害剤nocodazoleとアクチン重合阻害剤cytochalasin Bを用いてツメガエル初期胚に処理すると、cdc2とcyclin B1の細胞表層における存在量が共に減少していることがわかった。これらから、cdc2とcyclin B1の表層における分布は微小管とアクチン両方が関与している可能性が示唆された。これまでの研究から微 小管は表層には存在せず、多くの細胞ではアクチンが表層に分布しているので、cdc2/cyclin B1の表層での分布マイクロフィラメントと関連している可能性が考えられるが、アフリカツメガエル初期胚の細 胞内におけるアクチンの挙動についてはあまり調べられておらず、この点についても言及したい。
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