[2P002]

アフリカツメガエル胚ガレクチンと結合する糖タンパク質の解析


東海林 博樹  西 望  中村 隆範

香川医大・分子細胞機能学


ガレクチンはβ-ガラクトシド(ラクトース等)を認識するCa2+ 非依存性レクチンで、ほ乳類では14種が知られ、一群のファミリーを形成する。我々は胚発生におけるその機 能を解明するために、アフリカツメガエルより12種のガレクチンをクローニングし解析を進めている(xgalectin- Ia?VIIIa; Glycobiology, 12, 163-72 [2002], JBC [in press])。 今回、胚での発現が最も顕著であった xgalectin-VIIa (xgal-VIIa; ほ乳類galectin- 3に相当)について、結合する糖タンパク質の探索を行った。組換えxgal- VIIaタンパク質を用いたアフィニティーカラムを作成し、カエル尾芽胚抽出液より、xgal- VIIaのレクチン活性に依存して吸着するMW 40-45 kDa の糖タンパク質を精製した。このタンパク質のトリプシン消化断片のアミノ酸配列を決定したところ、受精膜形 成に関与することで知られる表層顆粒レクチン(cortical granule lectin: CGL)の配列と一致した。CGLは未受精卵に大量に存在し、メリビオース等の糖を認識するCa2+ 依存性レクチンである。そこで未受精卵よりCGLをメリビオースカラムによって精製し、xgal- VIIaとの結合を確認した。さらに、CGL にはAsn-結合型糖鎖の付加部位が2カ所存在し、これをN- glycosidaseにより除去すると、xgal-VIIaとの結合は失われることが明らかとなった。したがって、xgal- VIIaはCGLのAsn-結合型糖鎖を認識すると考えられる。 一方、CGLは初期胚にも存在し、細胞間接着などに関わることが示唆されている。またxgal- VIIaも未受精卵から発生過程を通じて発現が認められる。以上のことから、xgal- VIIaとCGLとの相互作用、すなわち糖認識の特異性や機構が異なるタイプのレクチンどうしのクロストークが、 受精や発生過程における細胞間接着の制御などに関わる可能性が考えられる。


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